出版社内容情報
ヒロイン・エミもうひとつの愛のストーリー
シャガールの展覧会、月の絵の前でたたずむひとりの女性・杉山エミに心を奪われた都築一平。運良く彼女との再会を果たすが、思いもかけずエミのほうから声をかけられる。彼女には熊川鉄矢という婚約者がいたが一平との交際も始まり、一平は彼女が嫌がらせの電話やメールに悩まされていることを知ることに。犯人を突き止めようと動き出した一平だったが、エミからドンちゃんという人物の存在を聞かされる。
内容説明
マルク・シャガールの月の絵の前でたたずんでいた女性、杉山エミ。大学生の都築一平は、美術サークルの先輩でもある美しい彼女に強く惹かれる。エミには幼馴染みで大学病院研修医の熊川鉄矢という婚約者がいた。美術館でエミと再会を果たした一平だったが、思いがけなく彼女が自分に好意を抱いていることを知る。土田世紀原作の人気コミック「同じ月を見ている」をもとに書き下ろしされた、同名映画へのプレリュードともなるべきラブ・ミステリー小説。悲しい瞳で月を眺めながら、ヒロイン・エミが心の中に秘めている人物は誰なのか―。
著者等紹介
杉江松恋［スギエマツコイ］
１９６８年、東京都生まれ。慶応義塾大学卒業。創作集団「逆密室」に所属し、ミステリー関係の書評分野で活躍。最近では創作にも意欲的に取り組む（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひらけん
10
マルク・シャガールの絵がどんな物か、文章だけでは全く想像がつかず、何度も調べながら読み始めたな。まあ、主人公が暴走し過ぎや。好きな人の為とはいえ、彼氏の職場まで乗り込むのはやり過ぎやろ。好きな人の事で周りが見えなくなるのは分かるけどな。まあ、恋人と2人で同じ月を見る。俺にはそんな事恥ずかしくてようやらん。ちなみに、昔に友達から月はいつも同じ向きなのか聞かれた時に、月は自転周期と公転周期が一致しているから、月は地球からは表側と呼ばれる場所しか見えないんやでと言うたら、ますます分からんって言われた事あるな。2017/03/21
ラミウ
3
美術サークルの先輩・エミに惹かれた一平は、彼女への悪質な嫌がらせを止めるべく行動する。一平の想いは？エミの想いは？絵や月などの美しい描写と、人が持つ感情の汚い部分を対比してしまい、薄暗い気持ちになった。一平の行動は単細胞で直線的に感じるし、上手くことが運びすぎてるけど、それはそれでいいのかな、とは思う。それに対しエミが結論を述べずに、察してほしいかのような言葉選びをしてるのが、不誠実のようには感じた。心臓病持ちの生き方については、本当にそうだよなと感じた。2017/06/24
mio
3
話の底が浅い。登場人物の動きも単純すぎてつまらない。2013/05/06
マイ
2
つまらなかった。杉江松恋といえば、バトルロワイアル、というイメージで、後は解説が面白いのでよく読んでいたが、これはつまらない。何も考えることがなく、あっさりと終わってしまう。話に深みがまったくなかった。勿論、原作を書籍化したのだから、杉江松恋のオリジナル作品とは言い切れないのかもしれないが、期待外れだった。2012/11/28
みー
1
タイトルに惹かれて買ってみたけれど、タイトルから連想されるような内容ではなかった。登場人物の設定も行動も「いかにも」で斬新さも深さも心地良さも感じられなかった。残念。2014/02/28
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