小学館文庫<br> 緑陰深きところ

個数:
電子版価格
¥902
  • 電子版あり

小学館文庫
緑陰深きところ

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2025年06月27日 05時04分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 416p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094073591
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

業を負う男たち、旅路の果てに出会うものは

兄さん、今からあんたを殺しに行くよ――。
大阪ミナミの廃院に独り住む三宅紘二郎のもとに、1通の絵葉書が届いた。葉書に書かれた漢詩に、紘二郎の記憶の蓋が開く。50年前、兄の征太郎は紘二郎が愛した女とその娘、さらには寝たきりの父親を斬殺した。なぜ今頃、と思いながらも、閉じ込めていた怨みを止めることはできなかった。絵葉書が兄の居所を示唆している。紘二郎は兄を殺すため、大分に向かう決意を固める。
思い出の旧車を手に入れ、旅に出ようとする紘二郎の前に現れたのは、中古車店の元店長を名乗る金髪の若者・リュウだった。紘二郎の買ったコンテッサはニコイチの不良車で危険だと言う。必死に止める様子にほだされ、紘二郎は大分への交代運転手としてリュウを雇うことに。孫ほど年の離れた男との不思議な旅が始まった。
かつて女と暮らした町、リュウと因縁のある男との邂逅、コンテッサの故障……道中のさまざま出来事から、明らかになってゆく二人の過去。あまりにも陰惨な心中事件に隠された驚きの真相とは。リュウの身体に隠された秘密とは――? 旅の果て、辿りついた先で二人の前に広がる光景に、心揺さぶられる感動作。


【編集担当からのおすすめ情報】
本当のハッピーエンドとは何か。
家族の業や、女性の情念の描き方に定評のある遠田潤子さん。本作でもその力はいかんなく発揮されつつも、単行本刊行時、もっとも反響があったのは、物語のラスト、主人公二人の前に広がる光景の美しさでした。文庫化にあたり、小説家で医師でもある久坂部羊さんの解説を収録。ラストシーンを受けて、本当のハッピーエンドとは何か、という観点から本作を掘り下げてくださっています。

内容説明

大阪の廃病院に独り住む三宅紘二郎のもとに一通の絵葉書が届いた。差出人は五十年前、紘二郎の愛した女とその娘を殺した兄・征太郎。葉書に書かれていた漢詩をきっかけに長年封じ込めた怨みが噴き出した紘二郎は、人生の終盤となった今、兄を殺すことを決意する。思い出の車・コンテッサで大分へ向かう途中、無一文の若者・リュウと出会い、なりゆきで運転手に雇うことに。倉敷での人探し、岡山での車の故障、そして日田へ―道中、次第に男たちの過去が明らかになる。旅の果て、彼らが目にする光景とは。感動の声続々、著者渾身のロードノベル、待望の文庫化。

著者等紹介

遠田潤子[トオダジュンコ]
1966年大阪府生まれ。2009年『月桃夜』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。12年『アンチェルの蝶』で大藪春彦賞候補、20年『銀花の蔵』で直木賞候補(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

相田うえお

65
★★★★☆24110【緑陰深きところ (遠田 潤子さん)】遠田さん作品を読む度に思うのは『ハズレなし!』(いつも同じ事を言ってますが。笑)本作品、紘二郎(主人公70代男性)と兄の征太郎(紘二郎の5歳年上)、兄のいいなずけである睦子、この3人の微妙な関係が主軸にあって、現在と過去を行き来しながら話が展開していきます。紘二郎は若い頃憧れていた車を手に入れて大阪から兄が居るであろう大分まで兄を殺しに出発するのですが、クルマを購入した店の店員だったリュウ(25歳男)が成り行き的に便乗することに...良かったです。2024/11/20

カブ

33
遠田潤子作品が好きで、期待していた通りよかったです。大分に居るらしい兄・征太郎を殺しに行こうと決めた紘二郎。思い出の車、コンテッサを手に入れ大阪から大分に向かって出発する。ひょんなことから孫ほど年の離れた男、リュウを運転手として2人の珍道中が始まる。ロードムービーのような、好みの展開である。読んでよかった。2024/12/30

Kazuko Ohta

23
暗くて重い話なのに微かな光が見えます。想い合っていた女性と無理やり引き離されたうえに、彼女を奪い去った兄によって彼女とその娘が殺されてしまった。その兄から半世紀近く経って届いた葉書を見て、兄を殺しに行く決意をする主人公。そしてなぜだか現地まで同行することになる若者。主人公よりは若いけど、同じく昭和から令和を生きている者として、さらには大阪に馴染みがある者として、こんな話が実際にあるわけはないけれどあるかもしれないと思わされます。これもひとつのハッピーエンド。余談ですが『ボックス!』と舞台がかぶっています。2024/07/29

terukravitz

5
★★★★★2024/11/14

4
とても重量感のある物語でした、凄惨な事件の背景とはどんな事だろう?同行することになったリュウにも何かあるのだろうなと思いながら読みました、全てにおいてとても良い結末だったと思います。2024/12/16

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21937617
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品