小学館文庫<br> さよなら、田中さん

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小学館文庫
さよなら、田中さん

  • 鈴木 るりか【著】
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  • サイズ 文庫判/ページ数 272p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094073010
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

中学生作家の圧巻デビュー作、待望の文庫化

田中花実は小学6年生。ビンボーな母子家庭だけれど、底抜けに明るいお母さんと、毎日大笑い、大食らいで過ごしている。そんな花実とお母さんを中心とした日常の大事件やささいな出来事を、時に可笑しく、時にはホロッと泣かせる筆致で描ききる。今までにないみずみずしい目線と鮮やかな感性で綴られた文章には、新鮮な驚きが。
友人とお父さんのほろ苦い交流を描く「いつかどこかで」、
お母さんの再婚劇に奔走する花実の姿が切ない「花も実もある」、
小学4年生時の初受賞作を大幅改稿した「Dランドは遠い」、
田中母娘らしい七五三の思い出を綴った「銀杏拾い」、
中学受験と、そこにまつわる現代の毒親を子供の目線でみずみずしく描ききった「さよなら、田中さん」。
全5編収録。
巻末には、カバーイラストも担当している西原理恵子氏による文庫特別解説マンガを収録。また、20歳となった著者が自身のデビュー以降を振り返るエッセイも収録。この2編も見逃せません!

【編集担当からのおすすめ情報】
メディアでも数多く取り上げられ、旋風を巻き起こし、デビュー小説ながら12万部を超えるベストセラーとなった本作品。
文庫化にあたり、改めて読み返してみるといつまでたっても色あせないピュアな魅力は健在です。いまでもファンレターが届く、花実母娘の物語はこの後の『太陽はひとりぼっち』『私を月に連れてって』そして最新刊の『星に願いを』と続いていきます。大学生となった今も「書くことが大好き」という著者の心の軌跡とも言える、その原点となる本作品。
俵万智さんに「素晴らしすぎる。私たちが、同時代に鈴木るりかという作家を得たこと。これは事件だし僥倖だし大きな希望です」と言わしめ、道尾秀介氏、あさのあつこ氏、西原理恵子氏、石田衣良氏など文壇の先生方からも絶賛を受けた、比類なき才能の輝きを是非ご堪能ください。


内容説明

田中花実は小学6年生。ビンボーな母子家庭だけれど、底抜けに明るいお母さんと毎日大笑い、大食らいで過ごしている。そんな花実とお母さんを中心とした日常の大事件やささいな出来事を時に可笑しく、時にホロッと泣かせる筆致で描ききる。今までにない瑞々しい目線と鮮やかな感性で綴られた文章は、文壇でも多くの絶賛の声を受けた。著者14歳の誕生日に発刊されたデビュー作は12万部を突破。そのベストセラー作品が待望の文庫化です。巻末には、装画担当・西原理恵子氏の文庫特別解説マンガを収録。20歳となった著者の書き下ろし特別エッセイも必読です。

著者等紹介

鈴木るりか[スズキルリカ]
2003年、東京都生まれ。小学四年、五年、六年時に三年連続で、小学館主催の『12歳の文学賞』大賞を受賞。2017年10月、14歳の誕生日に『さよなら、田中さん』でデビュー。現在、早稲田大学3年生在学中。マンガ研究会に所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぼっちゃん

59
文庫で再読。なかなか文庫にならないなあと思っていましたが単行本から7年目で待望の文庫化。これらの作品の2編は小学生の時に書かれ、残りも14歳までに書かれたとは本当に驚きで、『さよなら、田中さん』には再読でも泣かされました。2024/05/06

みかんめろん@読メのすみっこで細々と生きます。

28
図書館本。小学6年の田中花実は母と二人暮らし。極貧だし親戚もいないけど親子2人仲良く毎日精一杯生きている。工事現場で働く母は父親の事も自分の過去も全く話さない。母は訳あり?父は犯罪者?…感性の瑞々しさに驚かされました。極貧でも明るく逞しく生きるお母さんが素敵でわたしの理想形です。花実も母親思いで周囲に流されないしっかりした子。語り部が代わる最終章は胸が苦しくなりました。三上君はどうなってしまうんだろう。文章力が高くエッセイの様に読みやすいのに一気に引き込まれる素晴らしい本でした。星4つ★★★★2024/07/01

Karl Heintz Schneider

27
小学生の花ちゃんと母親の貧乏ながらも楽しい生活の様子が描かれている。貧乏でも子供の話はきちんと聞いてあげて、子どもが要求することには何とか応えようとする母親。それがわかっているから逆に欲しいものが言えない花ちゃん。母親を気遣う、その気持ちがいじらしい。中盤で突然語り手が「僕」になる、「僕」誰?それは花ちゃんの同級生の男の子で彼の視点で花ちゃんの人物像が語られる。続きは明日でいいかと思っていたのに帰宅後も読み続け、結局一日で読了。グイグイ読ませるチカラのある文章。14歳だからとかいう枕詞は、もはやいらない。2024/05/10

*takahiro✩

8
途中まではまるでマンガのようだと思いながら読んでいましたが、最後のタイトルロールの話には思わず入り込んでしまいました。この本を中学2年生が書いたとは驚きですが、逆にそのくらいの年齢の人でなければ書けない本かも知れません。続編を望む声が多かったというのも納得です。三上くんのその後も大いに気になります。2024/06/13

須戸

7
本編は単行本版で読んで感想を書いたので流し読み。結構忘れていたけれど、脇役も個性豊かだったんだなと思った。この文庫版は、主に作者あとがきが目的で購入した(電子書籍)。公募ガイドのインタビューに答えていた頃は自信を持って堂々としている印象だったけれど、このあとがきでは謙虚になった気がする(当時と今とでどちらの方が良いとかはない)。このシリーズの『星に願いを』はまだ読んでいないので、機会があれば読みたい。2024/07/21

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