出版社内容情報
昔むかし、京の都には鬼のような姫がいた。
慶長4(1599)年、京の都には鬼のような姫がいた。あやかしとの間に生まれた娘であるという噂や、そもそも女性らしからぬ……どころか人間離れした強さから「あやかし姫」とささやかれた、悪名高い姫君である。
さて、この国には陰陽師というものが存在する。朝廷に仕え、暦を作り、吉凶を占い、怪異を退ける術者だ。
「あやかし姫」こと幸徳井桜子は、陰陽師家として高名な安倍家と加茂家の流れをくむ幸徳井家の跡継ぎ娘。婿とりの必要があるが、その条件は「自分がいじり倒しても死なない男」。もはや誰とも結ばれないのでは……と思われていたところ、このたびようやく婿が決まった。
名は柳生友景、柳生一族の剣士の青年だった。
桜子のお眼鏡にかなったのだから強いことは強いのだが、友景はびっくりするほど地味な男でおまけにぐうたら。
「陰陽師の仕事は面倒だから嫌いなんだ。剣術も疲れるから嫌いなんだ」
「呆れた。じゃあ何が好きなのよ」
「お前が好きだよ」
そこに愛はあるが、友景は「桜子が妖怪だから好き」らしい。複雑な気持ちを抱えたまま、祝言の日が近づいて……!?
内容説明
江戸時代が始まる前の京都には、日本一強い姫君がいた。「あやかし姫」こと幸徳井桜子は、陰陽師家として高名な安倍家と加茂家の流れを汲む名門・幸徳井家の跡継ぎ娘だ。「自分より強い男」を条件にしたせいで婿取りに難航していたが、このたび柳生一族の青年剣士・友景を夫に迎えることに。ただしこの男、超がつくほど地味でぐうたら。真顔で「お前が好きだよ」と言ってはくれるものの、それは「桜子が妖怪だから好き」という意味らしい。変わり者なりにそこに愛はあるのだが、年頃の桜子にしてみれば内心複雑だ。そうこうするうちに二人の祝言の日が近づいて!?
著者等紹介
宮野美嘉[ミヤノミカ]
広島県出身。第五回小学館ライトノベル大賞ルルル文庫部門ルルル賞を受賞し、2011年デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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