出版社内容情報
警官が署内で首吊り!不祥事の裏にある闇
T県警大貫警察署内のトイレで、地域課の巡査、静谷永人が首を吊っているのが発見された。拝命して三年の若手警官の自殺に、衝撃が走る。事態の調査にあたるのは県警本部に新設されたばかりの警務部事件課のメンバーだ。キャリア部長が実績を残そうと作ったお飾り部署に寄せ集められた六人。その責任者となった明堂薫警部補は奉職三十四年のベテランで、個性豊かな捜査員たちの取りまとめに苦労をしつつ、調べを進めていく。
その頃、九久見警察署管轄内で起きた連続窃盗事件で、犯人の女二人組が逮捕された。だが、そのうちの一件について、犯行時刻に別の場所で二人が目撃されていたという情報が入る。誤認逮捕となれば、県警を巻き込む大問題となる。薫たちは、九久見署敏腕刑事課長として名をはせる藤堂一雄と対峙することになるのだが。
若手警官を自死に追いやったものはなんだったのか。さらに、所轄に渦巻く闇は底知れずはびこっており……。『女副署長』などで警察小説界の新星として注目される松嶋智左の書き下ろし最新作。女性警察官たちの家庭の悩み、人生への懊悩もリアルな筆致で描き出す、警察群像小説の新境地!
内容説明
県警本部に新設された「事件課」に六名が配属された。着任早々、所轄で新人警官が首吊り自殺したとの報が入る。メンバーを率いる明堂薫は若手との温度差を感じながらも、監察介入の前に死の理由を明らかにすべく、動きだす。一方、別の所轄では収監中の連続窃盗犯にアリバイがあることが判明し、誤認逮捕の可能性が浮上した。伝説の刑事と謳われた人物が課長を務める署の失態はなぜ起きたのか。薫たちは調べを進めるうち、恐るべき組織の闇に迫ることになる。元白バイ隊員の著者が、警察官たちの剥き出しのエゴと正義、リアルな苦悩を描きだす、警察小説の新機軸。
著者等紹介
松嶋智左[マツシマチサ]
大阪府出身。元警察官で、白バイ隊員を務めた。退職後、小説を書き始め、2017年『虚の聖域 梓凪子の調査報告書』で島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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