出版社内容情報
粋なお節介で、深川はまわる!
言えば伝わる。でも、言わなくても伝わる町がある――。
時は天保七年、舞台は江戸・深川を東西に走るまねき通り。十四の店が肩を寄せ合うように軒を連ねるその通りでは、様々な事情を抱えた商い人たちが見栄と心意気をよすがにして懸命に日々を重ねていた。町唯一の駄菓子屋の主人である徳兵衛は根っからの子ども好きでありながら、子どもが寄り付かないほどの偏屈者。しかし、一度誰かと約束を交わせば、たとえ百文の凧に二百文出されても決して売らずにとっておくというどこまでも義理堅い男でもあった。この年の端午の節句、徳兵衛はそれまでと同じように名前を明かさずに、湯屋に来た子どもたちのために駄菓子を差し入れたのだが……。その他、亭主の色里通いを静かに見守る豆腐屋の女将、祭りが控えているとあらば神輿担ぎたさに商売そっちのけとなる鰻屋、嵐の夜でも客のためなら喜んで駆けつける駕籠宿の夫婦など、深川ならではの「粋」な面々が織りなす、笑いあり涙ありの十二ヵ月
【編集担当からのおすすめ情報】
直木賞作家が自ら「格別に好きな一作」と語る
珠玉の人情物語。
解説は、文芸評論家の末國善巳氏です。
内容説明
言えば伝わる。でも言わなくても伝わる町がある―。深川を東西に走るまねき通り。十四の店が肩を寄せ合うその通りでは、様々な事情を抱えた商い人たちが見栄と心意気をよすがに日々を重ねていた。駄菓子屋を営む徳兵衛は子どもが寄り付かないほどの偏屈者。しかし一度交わした約束は誰が相手でも絶対に守る義理堅い男でもあった。この年の端午の節句にも徳兵衛は名を明かさず、子どもたちへ駄菓子を差し入れるのだが…。その他、亭主の色里通いを見守る豆腐屋女将、祭とあらば商売そっちのけの鰻屋など、深川ならではの粋な面々が織りなす十二ヵ月の人情物語。
著者等紹介
山本一力[ヤマモトイチリキ]
1948年、高知県生まれ。様々な職業を経て97年『蒼龍』で第七七回オール讀物新人賞を受賞し作家デビュー。2002年『あかね空』で第一二六回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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