小学館文庫<br> 氷と蜜

電子版価格
¥693
  • 電子版あり

小学館文庫
氷と蜜

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 256p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094067781
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

本邦初!究極の“かき氷グルメ”小説!

三年前、陶子は奈良の氷のお祭りで母とともに「日進月歩」というかき氷を食べた。初めての味に感激したが、母の笑顔を見るのはその日が最後となってしまった。それ以降「日進月歩」と削り手の炎炎老師を追い求める陶子は、「氷の月光伯」という異名まで持つ有名かき氷マニアの恋人・一輝と二人で氷を食べ歩いていた。しかし些細なすれ違いをきっかけに失恋、氷への熱も冷めかけてる。
そんな折、脱サラして亡き母の喫茶店を受け継ぎ、コーヒーとサンドイッチの店「タカサキコーヒー」を切り盛りする父・大輔が、相談もなく氷削機を買ってきた。かき氷のコンテストに出るという。
母が体調を崩したのはかき氷のせいだと思っている妹の沙羅は父に反発する。陶子も乗り気ではなかったが、大学でかき氷サークルに所属する友人・瑞希に巻き込まれ、大輔のかき氷作りに参加することになった。コンテストに出せるレベルの味を見つけるため、陶子たちは大阪中のかき氷を食べ歩くが……。


【編集担当からのおすすめ情報】
第1回日本おいしい小説大賞最終候補作。
選考委員の山本一力氏からは、「脳髄を激しく刺激された一作だった。本作を読んだことで、数度もかき氷を食べに出向かされた」と高く評価された。
聖地・奈良とブーム真っ只中の大阪を舞台に、
名店の味を食べつくす唯一無二のかき氷グルメ小説です。

内容説明

大学生の陶子は、亡き母と一度だけ食した幻のかき氷「日進月歩」を捜していた。羽根のように軽く、艶やかなシロップをまとった“究極の味”との再会は、三年を費やしても叶わず、氷捜しの相棒だった恋人にもフラれてしまう。喫茶店を営む父は、情熱を失った陶子を案じ、かき氷のコンテストに出ると言い出した。インカレサークル“関西削り氷研究会”が企画するコンテストは奈良で行われる。父と出場することになった陶子は、かき氷激戦区大阪の名店を食べ歩き、「日進月歩」を超える味を手に入れようとする…。読めば必ずかき氷が食べたくなる青春エンタメ!

著者等紹介

佐久そるん[サクソルン]
1975年大阪府生まれ。2014、15年に創元SF短編賞で最終候補。19年、「氷と蜜」が第1回日本おいしい小説大賞最終候補に選出される。20年、同作を改稿し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐々陽太朗(K.Tsubota)

88
最近、かき氷がブームになっており、そのかき氷が私のような年寄りが知っているものとは全くレベルの違うおいしさなのだということは噂で聞いてはいた。しかし世の中にゴーラーと呼ばれるかき氷愛好家で全国有名店を食べ歩く人がたくさんいることまでは知らなかった。かき氷愛好家がゴーラーであるなら、私のように居酒屋愛好家はザカラーとでも呼ぶのだろうか。そのあたりどうでも良いことだが気になる。2020/06/30

なつ

41
今年の夏に読もうと温存していた一冊。奈良と大阪が舞台の、かき氷の冷たく熱いドラマ。最近はかき氷もおしゃれになっているんですね。陶子と母の思い出のかき氷「日進月歩」も彩りが華やかに浮かんできます。かき氷を愛する人達の人情を感じつつ、氷の削り方による食感の変化や蜜の風味と艶が食欲をそそります。2021/08/20

coco夏ko10角

17
かき氷グルメ小説。思い出のかき氷を探したり、あちこちかき氷食べ歩いたり、かき氷コンテストに出場するために練習・研究したり…ひたすらかき氷で夏にぴったりな一冊。2022/08/19

ろここ

16
美味しい小説大賞候補作。かき氷作りで家族の絆を取り戻すお話。いろんな工夫を凝らしたかき氷がたくさん出てくる。氷の削り方から整え方まで、かき氷がこんなに奥深いものだとは知らなかった。シロップと氷の削り方の相性、氷の舌触りや口溶けの差を比べたり、自分で削ったりしてみたくなった〜。通年やってるお店があったらなるべく通おう。かき氷ブームが続きますように。2023/05/04

マッキー

5
実際に存在するかき氷のお店が、店名は伏せられているもののたくさん出てきてテンションが上がった。リアル。かき氷の大会に出るために奮闘する親子や友達、見ててハラハラするところもあったけどかき氷好きだとニヤニヤしてしまうシーンもある。読んでよかった。2021/02/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/15771656
  • ご注意事項

最近チェックした商品