出版社内容情報
青春小説の旗手デビュー作、待望の文庫化!
深作日都子は小学5年生の時、教師から金魚を殺した濡れ衣を着せられ、熾烈ないじめの対象となった。そのときから日都子は、誰にも心を閉ざし、「みんな」には加わらない「ヒトリコ」として生きていく決心をする。
田舎の小学校の生徒達はそのまま中学校へ持ち上がる。ヒトリコの心の支えは、ピアノとピアノを教えてくれる偏屈なキューばあちゃんだけ。合唱の盛んな中学では生徒の間にカースト制度が生まれ、激しいいじめや陰口が横行する。「みんな」に属している限り生徒間の闘いは続く・・・。
地元の高校の入学式。小5で転校した冬希の姿がそこにあった。モンスターペアレントの母親との暮らしに疲れ切った冬希は、母親を棄て、父親の地元に戻ってきたのだった。何も変わらぬ故郷、仲間。ただ、一人だけ全く変わってしまった日都子の姿に冬希は驚く。そしてその原因が自分が飼い、置いてきた金魚と知り・・・。
誰もの心に突き刺さる、青春の残酷さ、閉塞感・・・・・・。絶望的な孤独の末に見えてくるうっすらとした光。必ず誰もの心の奥の奥に入り込み、内側からあなたの心を揺さぶる、苦くて新しい青春小説です。
【編集担当からのおすすめ情報】
額賀澪さんの鮮烈なデビュー作が待望の文庫化。今回、この文庫化のために巻末には<文庫特別番外編>として、本編エンディングから約10ヶ月後の日都子と冬希の特別エピソードを書き下ろしていただきました。
高校一年生の最後、3月の修学旅行。そこでの、心がほっこりする珠玉の短編です。その後の日都子がどんな高校生活を送っているのか、冬希はどうなったのか。どうぞ、お楽しみください。
目次
1 ヒトリコと『アメイジング・グレイス』
2 ヒトリコと『心の瞳』
3 ヒトリコと『遺作』
4 ヒトリコと『怪獣のバラード』
<文庫特別番外編>ヒトリコと『想い出がいっぱい』
額賀 澪[ヌカガ ミオ]
著・文・その他
内容説明
深作日都子は小学五年生の時、理不尽なことから熾烈ないじめの対象となった。その時から日都子は、誰にも心を閉ざし、「みんな」には加わらない「ヒトリコ」として生きていく決心をする。そんなヒトリコの心の支えは、ピアノとピアノを教えてくれる偏屈なキューばあちゃんだけだった。地元の高校の入学式。小五で転校した冬希の姿がそこにあった。毒親の母を棄て、父とともに戻ってきたのだった。冬希はまったく変わってしまった日都子の姿に驚く。そしてその原因が、自分が飼い、置いてきた金魚と知り…。大人気の青春小説、待望の文庫化。巻末に特別短編収録。
著者等紹介
額賀澪[ヌカガミオ]
1990年、茨城県行方郡に生まれる。日本大学芸術学部文芸学科卒業。2015年『ヒトリコ』で第十六回小学館文庫小説賞受賞、その三週間後に『屋上のウインドノーツ』で第22回松本清張賞を受賞。この二冊で2015年6月末同時デビューを果たし、話題に。2015年11月刊行の『タスキメシ』は課題図書に選ばれ、ベストセラーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さてさて
おしゃべりメガネ
dr2006
ピロ麻呂
はるき