出版社内容情報
教師・宮沢賢治の感動の授業を再現!
月の夜、そば畑の花があまりに美しいので、一人でそこで泳いでしまう先生でした。
いつも服やズボンのポケットの中を、何かしらない宝物でいっぱいにしている先生でした。
私が、この今の人生を全部投げ出してでも、生徒になって習いたかった先生でした。(略)
その先生の名は花巻農学校教諭宮沢賢治。この世で一番美しい、あの物語「銀河鉄道の夜」を書いた作者です。(本文より)
大正10年から15年まで、宮沢賢治は故郷・花巻の農学校で教鞭をとった。
公式だけでは絶対に解けない代数の問題。
生徒たちを二班に分けて競わせた英語のスペリング競争。
土壌学の授業では、地球の成り立ちをまるで詩のようにうたいあげ、肥料学では、一枚の細胞絵図から生命の記憶を説き起こす。
そして、まだ生まれたばかりの『風の又三郎』や『春と修羅』の作品群を生徒たちに朗読して聞かせたという国語の授業――。
教え子たちの心に忘れがたく刻まれた幻の授業がよみがえります!
畑山 博[ハタヤマ ヒロシ]
内容説明
大正一〇年から一五年まで、宮沢賢治は故郷・花巻の農学校で教鞭をとった。当時の教え子たちの心には、いつまでも色褪せることのない“賢治先生”の姿が生き続けている。公式だけでは絶対に解けない代数の問題。生徒たちを二班に分けて競わせた英語のスペリング競争。土壌学の授業では地球の成り立ちをまるで詩のようにうたいあげ、肥料学では、一枚の細胞絵図から生命の記憶を説き起こす。そして、生まれたばかりの『風野又三郎』や『春と修羅』の作品群を生徒たちに朗読して聞かせたという国語の授業―。知られざる宮沢賢治の教室が入念な取材でよみがえる。
目次
星からきた先生
初めての授業
再現 代数の授業
再現 英語の授業
教師としての妹トシ
再現 土壌学の授業
再現 肥料学の授業
実習 「イギリス海岸」
実習 音楽演劇教育
参照 温泉学大演習
幻の国語授業
作品の中の教師像生徒像―「或る農学生の日誌」
非行問題・学力試験
退職そして羅須地人協会へ
卒業生そのそれぞれの人生
花巻農業高等学校の現在
教育は芸術なり
著者等紹介
畑山博[ハタヤマヒロシ]
1935年~2001年。東京生まれ。旋盤工などの職を経て1966年に放送作家としてデビュー。同年「一坪の大陸」で群像新人文学賞小説部門優秀作。72年「いつか汽笛を鳴らして」で芥川賞。後年は宮沢賢治研究に従事した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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