出版社内容情報
帯と解説は又吉直樹さん。
内容説明
ときは高度経済成長期の真っ只中。長崎で“天才”と期待されたヴァイオリン少年・雅志は、大志を抱き、中学進学を機に単身上京。貧乏に耐えながら、ひたすら稽古に励んでいた。しかし、音楽系の高校受験に失敗したことで、目標に疑問を持ち、悪友たちと過ごす時間が増えていく。『お前を信頼しています』。そんな母の手紙に胸を痛めながら…。切なく哀しいけど、可笑しく、そして絶対に諦めない青春物語。
著者等紹介
さだまさし[サダマサシ]
長崎県長崎市生まれ。72年に吉田政美と「グレープ」を結成、73年デビュー。「精霊流し」「無縁坂」を発表し、一躍人気歌手となる。76年にソロデビュー。2001年、小説『精霊流し』で小説家としての活動を開始(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マドロス
46
さだまさしのお父さんの話の次は、本人の話。そう言えば中学生のときギターを買って最初に弾いたのは、さださんの「檸檬」だったな。押さえ方が一番カンタンだったので。2017/12/03
えこ
15
さだまさしさんの小説を初めて読んでみました。これは自伝的小説だそうです。上巻は少年時代〜高校1年生までの物語ですが、なんて面白い人なんだ!今も昔も人気者でいられる理由がわかりました。2017/07/01
すみれん
8
さだまさしさんの優しい文章が好き。怒涛のように動いた時代だと思うが、その中でのびのび、ほのぼの、おだやかに生きている少年がさだまさしさんになるんだなあ。いい時代だったんだろうな、と平成生まれのわたしも感じる。2017/10/31
リュウジ
7
★3菅田将暉主演でドラマ化されたさだまさし自伝的小説。少年さだはおぼっちゃまでもないのにヴァイオリンを学ぶため、中学進学時にたった一人で上京しよそ様の家に下宿。同級生や先生を含めいろいろな人と触れ合い、さだまさしをつくっていく。当時は無邪気に共産主義を信じる人たちがいて70年安保闘争で東京が荒れた時代だったけど、みんな大らかというか人にやさしいというか。これ以後、世の中は大量消費大量販売の時代に入り「人々の本当の顔が次第に消えて行ってしまう/P195」。日本人がいちばん幸せな時代だったんじゃないだろうか。2023/03/12
ミッキーの父ちゃん
4
デビュー前のさださんのアレコレは、コンサートの時のお喋りで、知っている話も多いですが、こうして一冊の本になると分かりやすくて、より面白いですね。 続けて下巻に進みます。2017/08/16