小学館文庫<br> いつの日も泉は湧いている

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小学館文庫
いつの日も泉は湧いている

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  • サイズ 文庫判/ページ数 372p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094063349
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

1969年高校生も政治の季節を生きていた

6年ぶりに連絡をとった冨士真生子は、ニューヨークでの生活を引き払い、3週間前に帰国したばかりだった。中南米を舞台に報道写真を撮り続けてきた彼女だったが、折から東日本大震災が起きると、旧交を暖める間も無く、現地に飛んだ。9か月にわたる取材成果を披露する会場に現れた彼女はすっかり痩せて、人生の重大な局面に立たされていることを感じさせるのだった。
真生子とは、いまから40年以上も前、高校生の時に出会った。当時学生運動の波は高校にまで押し寄せてきており、彼女は市内の女子高に通う1学年上の活動家だった。そして、15歳のぼくは、彼女に淡い恋心を抱いていた。
ぼくは綴る、彼女の命を見つめながら、悲しみと痛みにみちた青春の日々を、そして輝ける人生の瞬間を。


【編集担当からのおすすめ情報】
近著のノンフィクション『父よ、ロング・グッドバイ 男の介護日誌』が話題を集めている盛田隆二氏が、人生で出会ったかけがえのない人を偲び、自らの青春の日々を初めて綴った半自叙伝的小説です。過去と現在、事実と虚構が交錯する中で、生きるとは何かを深く問いかける作品となっています。
盛田氏は一九五四年生まれ。代表作には『ストリート・チルドレン』『サウダージ』『夜の果てまで』『おいしい水』『ありふれた魔法』『二人静』『身も心も』などがあります。近著は著者初めてのミステリー小説『蜜と唾』。
巻末解説は『マイ・バック・ページ』の川本三郎さんです。


盛田 隆二[モリタ リュウジ]

内容説明

六年ぶりに連絡をとった真生子は、ニューヨークでの生活を引き払い帰国したばかりだった。中南米を舞台に写真を撮り続けてきた彼女だったが、東日本大震災が起きると、旧交を暖める間も無く現地に飛んだ。九か月にわたる取材成果を披露する会場に現れた彼女はすっかり痩せて、人生の重大な局面に立たされていることを感じさせるのだった。真生子とは、いまから四十年以上も前、高校生の時に出会った。当時学生運動の波は高校にまで押し寄せてきており、彼女は市内の女子高に通う一学年上の活動家だった。そして、十五歳のぼくは、彼女に淡い恋心を抱いていた。

著者等紹介

盛田隆二[モリタリュウジ]
1954年東京都生まれ。90年に『ストリート・チルドレン』でデビュー。92年に発表した『サウダージ』が三島賞候補に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

terukravitz

4
図書館本★☆☆☆☆2019/05/09

Tadashi Totsuka

1
著者の盛田隆二さんは61歳、高校時代のベトナム戦争反対、日米安保反対の学生運動の嵐が吹き荒れるなか、高校生活を送り、学校の校則や受験の予備校のような授業などに疑問を持ち、学生運動にのめり込んでいく。その当時の仲間は、いろんな道を歩み、憧れだった真生子は、写真家となり、癌に侵され亡くなる。ジョーン•バエズのWe Shall Overcomeの抵抗の歌は記憶にあります。2016/11/11

Takeshi Kushimoto

0
高校紛争シリーズ,その3.紛争の様子そのものは一番よくわかったけど,小説としては・・・.解説も微妙.2020/05/25

麻亜

0
作者の半自叙伝ということで物語としてはそうでもなかったが、当時の学生運動というものに興味があったので、それなりに良かった。2017/08/12

Yoshldaのヨッチャン

0
世の中がどう動こうが、変わりなく湧き続ける泉のように、人の世は絶え間なく続いていく。滋養にとんだ新鮮な水が世の中を浄化して欲しい、が、真生子さんの思いではないのか。物語の時代に高校生だったら自分はどう動くだろうか。きっとノンポリでしかいられないのだろうな。2017/02/26

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