小学館文庫
雪盲―SNOWBLIND

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  • サイズ 文庫判/ページ数 379p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094063097
  • NDC分類 949.53
  • Cコード C0197

出版社内容情報

北欧ミステリの超大型新人、日本初登場!

亡き北欧ミステリの帝王ヘニング・マンケルのエージェントが仕掛けた超大型新人、ラグナル・ヨナソンの〈ダーク・アイスランド・クライムシリーズ〉第1弾!

新人警察官アリ=ソウルの赴任先は、アイスランド北端の小さな町・シグルフィヨルズル。恋人を置いてたどり着いた町は、閉鎖的だが「ここらじゃどうせ何も起きない」と上司は言った。
だが着任から二か月後のある日、町の劇場で老作家の死体が発見される。上司は事故で処理しようとするが、アリ=ソウルは遺体の状況から他殺を疑う。さらに雪の中で半裸の女性が瀕死の状態で発見されて――。
捜査を進めるアリ=ソウルの耳に、住民の不穏な過去ばかりが届き始める。町の外へ通じる唯一の道は雪崩で塞がっている。
犯人は町の中にいる!

翻訳は「特捜部Q」シリーズで知られる吉田薫。世界14か国で翻訳された人気シリーズが、遂に日本に初上陸です。

ラグナル・ヨナソン[ラグナル ヨナソン]
著・文・その他

吉田 薫[ヨシダ カオル]
翻訳

内容説明

新人警察官アリ=ソウルの赴任先は、アイスランド北端の小さな町、シグルフィヨルズル。「ここらじゃどうせ何も起きない」と、着任早々上司は言った。だが二か月後、老作家が劇場の階段から転落、死亡する事件が起きる。上司は事故を主張したが、アリ=ソウルは殺人を疑った。さらに雪の中で半裸の女性が倒れているとの通報が―彼女は瀕死の重傷を負っていた。捜査を進めるアリ=ソウルの耳に、住民の不穏な過去ばかりが届き始める。町の外へ通じる唯一の道は雪崩で塞がっている。犯人は町の中にいる!北欧ミステリの超大型新人、日本初上陸シリーズ第1弾。

著者等紹介

ヨナソン,ラグナル[ヨナソン,ラグナル] [J´onasson,Ragnar]
アイスランド首都のレイキャヴィーク出身。小説執筆の傍ら、弁護士としても活動している。英国推理作家協会会員

吉田薫[ヨシダカオル]
関西大学文学部ドイツ文学科卒。英米文学、ドイツ文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ふう

85
雪盲。積雪の反射などで目に炎症が起きること、と辞書にありました。その言葉が意味するように、アイスランドの冬に事件が起きると、吹雪や極夜の暗闇のせいで本質や証拠が見えなくなってしまいそうでした。寒さの中の操作も大変そう。人口が少ないせいか、隠された人間関係があちらこちらに張り巡らされていて、『湿地』で感じた閉塞感がこの作品にもありました。新米警察官にしてはなかなか独立心?の強い主人公が、向こう見ずな行動力で事件解決に貢献するのですが、ハラハラしどうしでした。恋人との関係についてもモヤモヤ感が。老婆心ですが。2019/05/21

のぶ

77
それ程長い話ではないのだが、とてもよくまとまった小説だった。老劇作家が階段から転落して死亡する事件が起きる。事故だと思っていたものが、殺人だったというのはミステリーの常道で珍しいものではないが、この作品はアイスランドが舞台になっていて、この地域の閉鎖性と、劇団という一つの世界で物語を紡いでいるのが目新しい設定だった。事件の真相はスケールの大きなものではないが、登場人物の個性がうまく色分けされていて、大変面白く最後まで物語を導いてくれた。2017/08/11

ナミのママ

76
 〈アリ=ソウルシリーズ〉1作目。アイスランドの北端、誰もが顔見知りでめったに事件が起こることがない町、シグルフィヨルズル。今はさびれて元気がない。厳しい冬の寒さ、雪に閉ざされた中で事件が起きるのは割とよくある設定。しかし今作の主人公のアリは25歳の新人警察官でこの街がはじめての赴任先となる。閉塞感のある土地、モヤモヤしたまま離れた恋人、そのキャラクターと私生活が意外にも面白い。事件解決の進展が遅くて、少しいらっとしながらも、先も気になるから次も読むと思う。やっぱり北欧ミステリー好きだなぁ。2024/01/16

papako

68
なんでだったか、気になって。ちょっと読みづらい構成だったかな。アイスランドが舞台で、雪が降り積るお話。事故か他殺か、誰が犯人か?そんな事件よりも、アイスランド北部の雪に閉ざされた街の人たちのどろどろの人間関係がメインだったような。いろんな人たちの視点で話が進むけど、心情が伝わらず、なかなか入りこめなかった。ラストもすっきり終わらず、続編ありきな内容。シリーズ読まないと面白さがわからないのかな。ま、出たら読むけど。。。2018/06/01

キムチ27

63
太陽が殆ど感じられない。中年の刑事が苦悩する、重苦しいサスペンスじゃなく、24歳の若手警察官が主役。しかも南部では採用が厳しいからって、恋人のイラつくのをよそ眼に北部へ来た彼。上司の何やら温かい言葉にほっとする場面。シグルフィヨルズル・・ってフィヨルドの一帯かなって感じたが。ニシン漁に湧いたが今は寂れ・・なんて北海道渡島を思わせる。小さな町と濃密な人間関係。事件はすぐに割れる。よそ者のアリが闇と寒さと吹雪に閉ざされた中で捜査に励み、レイキャビクの彼女の気持ちに一喜一憂する。ラストの文が次への展開を思わせる2019/05/14

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