出版社内容情報
室積 光[ムロヅミ ヒカル]
著・文・その他
内容説明
広告会社を早期退職し、帰郷した俺の元に、市長の秘書をつとめる同級生がやってきた。市長からの密命で、市の財政破綻を救うために、埋蔵金を発掘してほしいという。日給に釣られ、半信半疑で着手することにした俺は、郷土史家を訪ね、小学校の裏山が怪しいという情報を得る。市の職員と二人で発掘をはじめたが、なにせ広大な土地だ。人員を増やし、巫女の力を借りて、なんとか古銭の発掘に成功する。勢いに乗る発掘課は、やがて海軍工廠に眠るお宝の情報にたどりつく。彼らが発掘したお宝とは?笑って泣ける最強エンタテインメント、いきなり文庫で登場!!
著者等紹介
室積光[ムロズミヒカル]
1955年、山口県生まれ。映画・テレビの俳優を経て、作家に。2001年、『都立水商!』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
62
地方都市の例に洩れず財政に苦しむ日照市、逆転をかけ埋蔵金発掘に着手するが。著者の作品は『史上最強』シリーズを読んでいるが、今回は『史上最強』シリーズよりも、それぞれのキャラが立っているように思えた。あと本書もシリーズ同様に明るく極めて前向き、逆に言えばご都合主義も多いけど。しかしそれが何がいけないのだろう。憂き世は総じて苦しい事ばかりだから、せめて作品の中だけでも明るく前向きなのが成功するのを見たいものである。何となく嫌なことがあったら読んで明るい気分になれる、そんな一服の清涼剤のような本でもありました。2016/07/20
雅
56
市の事業として埋蔵金を発掘するという発想が見事。いつもながら感心してしまいます。個性的なキャラ達によるコミカルな話からの、戦争に纏わる切ない話への展開も良かった。2019/01/05
momi
47
「史上最強の内閣」「ドスコイ警備保障」の著者の作品!!山口県が舞台!市長からの命令で財政破綻を救うため、埋蔵金発掘をする話!埋蔵金発掘課の面々は色々面白い人達ばかりで、ついつい言ってはいけないことを言ってしまう…伊藤くん。不思議な巫女さんに野球選手…。他にも別れた妻が現れたりと…。さてさて問題の埋蔵金は見つかったのか!?ってことで、夢があって目の付け所がいい楽しい話!方言が自然だと思ったら…この作家さん山口県出身の方だったのですね…。ただ「史上最強の内閣」ほどのユーモアさは無い。笑いより、いい話って感じ2016/07/06
mr.lupin
45
早期退職して帰郷した筒井の元に、市長の秘書を勤める同級生がやって来て、市長からの密命で市の財政破綻を救う為に、埋蔵金を発掘して欲しいと言う。果たして埋蔵金を発掘することはできるのか!?個性豊かな登場人物も多く、市職員の伊藤君や、ちょっと謎めいた妖子ちゃんなどなど話を盛り上げてくれた。途中まではコメディタッチな雰囲気だったが、後半にかけて少しシリアスな感じになってはきたが、それはそれで楽しむ事ができた。⭐⭐⭐⭐★2022/10/07
kentama®️
41
最初は、離婚し、会社も早期退職し、地元に戻り、自分を見つめ直す的な、、楽しい感じで、進みながらも。埋蔵金発掘なんて、今のなんでも鑑定団とか!面白可笑しかったのが、一転。戦争、人間魚雷、回天の話にと。、前に読んでたから、理解してたが、また、内容の重さに苦しくなりました。終わりよかったが。やっぱり歴史を振り返る、重み、知る事は、必要なんじゃなきかなぁ。と、再び思いました。2017/02/20