出版社内容情報
最後に見たものは、希望か、絶望か。
山中で老人とともに熊を追っていたオサムは、老人が命を落とす瞬間を目の当たりにする。その後、老人の知り合いである鍛冶屋を頼り、ギギとともに「耕す人」の村で生活をするオサムだったが、あることを契機に鍛冶屋に殺意
を抱き、元の棲家である都市部のビルの廃墟に戻る決意をする。
一方、タイで息子の消息を追っていた小説家の辻村は、思わぬ成り行きから、突如ラオス国境の山村に帰ってしまった謎の美女・ウァンを追っ
て、日本人カメラマン・川那部と彼の地へ向かう。そして、事態は思わぬ方向へ急変する。
解説は作家の白石文郎氏。
内容説明
最後に見たものは、希望か、絶望か。ふたつの世界が「彼女の本当の名前」を巡って、今、響き合う―。
著者等紹介
片山恭一[カタヤマキョウイチ]
1959年、愛媛県生まれ。86年、『気配』で文學界新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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