小学館文庫<br> 上を向いて歩こう―奇跡の歌をめぐるノンフィクション

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小学館文庫
上を向いて歩こう―奇跡の歌をめぐるノンフィクション

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  • サイズ 文庫判/ページ数 413p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094062427
  • NDC分類 767.8
  • Cコード C0195

出版社内容情報

今なお世界で愛され続ける、希望の歌の真実

1961年7月21日。世界の音楽史に残る歌が、日本で誕生した。
「上を向いて歩こう」――。作曲は中村八大、作詞は永六輔、マイクに向かって歌ったのは当時19歳の坂本九。後に六・三・九トリオとも呼ばれる3人の、類いまれな才能とエネルギーから誕生したこの歌は、2年後に「SUKIYAKI」としてアメリカのヒット・チャートで第1位獲得の快挙を達成する。さらに全米での反響はヨーロッパにも波及し、まさに全世界のヒットソングとして空前絶後の記録を打ち立てていく。
これは、誕生から半世紀以上が経った今も、数多くのアーティストに歌い継がれるばかりでなく、世界中のオーディエンスに親しまれ、そっと寄り添い、多くの人々を「希望」へと導きつづける奇跡の歌の、知られざる舞台裏を追ったノンフィクションだ。
高度経済成長期の渦中で「上を向いて歩こう」の誕生に立ちあった関係者たちの息づかい、永遠に生きる音楽を創るという願い、自由と平和を求める若者たちの運動と挫折……。音楽プロデューサーで作家である著者が、膨大な資料と綿密な取材から得た確かな証言をもとに、世界の音楽史における、日本の「歌の力」を見事に描く。



【編集担当からのおすすめ情報】
2011年の東日本大震災後に、この歌「上を向いて歩こう」を耳にしたり、口ずさんだりして勇気づけられた記憶のある方も多いのではないでしょうか。半世紀前につくられ、不思議な生命力をもって私たちの心に届いたこの歌は、この先の未来も何かの折に「希望」をもたらしてくれるはずです。そんな奇跡の歌の誕生とこれまでの歩みが克明に記された、未来に読み継がれるべき1冊です。おすすめです。

佐藤 剛[サトウ ゴウ]
著・文・その他

内容説明

一九六一年、世界の音楽史に残る歌が、日本で誕生した。中村八大作曲、永六輔作詞、マイクに向かったのは坂本九。二年後には全米ヒットチャート一位の快挙を達成し、反響は欧州にも波及、全世界のヒットソングとして空前絶後の記録を打ち立てる、その歌の名は―「上を向いて歩こう」。誕生から半世紀以上経ても、多くのアーティストに歌い継がれ、世界中のオーディエンスに「希望」のエールを送り続ける“永遠の歌”の真実を追ったノンフィクション。音楽プロデューサーで作家の著者が、膨大な資料と綿密な取材から、世界の音楽史における日本の「歌の力」を活写する。

目次

誕生
光と闇
意志
葛藤
敗北を抱きしめて
再生
新しい時代
発見
エルヴィスにあこがれて
変革
創造
挫折
邂逅
奇跡
「SUKIYAKI」とビートルズ
スタンダード・ナンバー

著者等紹介

佐藤剛[サトウゴウ]
1952年岩手県生まれ。明治大学卒業後、音楽業界誌「ミュージック・ラボ」の編集と営業に携わる。シンコー・ミュージックを経て、プロデューサーとして独立。数多くのアーティストの作品やコンサートを手がけている。2015年には、ミュージックソムリエ協会会長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コニコ@共楽

25
坂本九ちゃんの「上を向いて歩こう」は60年余り前に出来た名曲です。中村八大作曲、永六輔作詞の曲自体の素晴らしさもさることながら、エレジーであるはずのこの歌が、九ちゃんの満面の笑顔で歌われるビデオを見ると、悲しみの中に希望が芽生えてくる気持ちになってくるのです。欧米でもこの歌が流行った事実から、この曲には言葉を越えた力があると感じました。著者の佐藤さんは、この曲の誕生秘話を丁寧に綴っていて、昭和のエネルギーに満ちたミュージックマンたちの心意気を知りました。2023/08/12

シルク

11
坂本九の名曲「上を向いて歩こう」は、アメリカではsukiyakiという名まえで売り出された。「ue-wo-muite-arukou」だと、音節が長く、日本語を解さないひとにはピンと来ない。なんか違う名前つけようや、となった時に、「すき焼きなら、外国でよく知られている日本の料理で、いいんじゃね?」と言い出した人がいて、その戦略で売り出してみた。したらあれよあれよと大ヒット……というのを、NHKのなんかの番組で見たのよの。その番組があんまり面白かったから、もっとこのストーリーを読みたいわ~、と思って読んだ本。2016/03/15

qoop

7
作曲家・中村八大、作詞家・永六輔、歌手・坂本九の来し方を追いつつ、なぜこの歌が全米で大ヒットしたのかを巡って通説の奥にある真実を探ろうとした一冊。敗戦から戦後の混乱期に作り手たちの人生を重ねながら、表題曲が新たな時代への希望の歌であると説く著者。多くの人の縁でつながれたこの歌について取材し書かれたのが東日本大震災前後の時期だと知って読むと、読み応えが変わって来る。2018/06/19

うたまる

5
「♪ウヘッフォムフフィテ、アハルコホフホフホフ…」「なんだこの歌は!」……全米一位に輝いた『上を向いて歩こう』を巡るノンフィクション。日本の戦後大衆音楽史から語り起こし、天才肌ジャンキーの中村八大、左翼に痛カブレた永六輔、そして童貞臭が売りの坂本九の生い立ちまで総覧していく。そして辿り着いた真実は、決して通説で語られるような奇跡ではなかった。それはある種韓流のゴリ押しに似たプロモーション活動の結実とも見える。それでも一位という結果は重い。ここは素直に曲の良さとプロモーションの成功を褒めるべきだろう。2016/05/28

てっちゃん

5
「上を向いて歩こう」は、六八九トリオが化学反応を起こして生み出した、類まれなる快挙だったということが、実に丹念な取材で描かれている。「スキヤキ」以降、日本の歌から全米ナンバーワンヒットが生まれていないことを考えると、正に奇跡だと思う。日本人に勇気を与えてくれるノンフィクションだ。2015/12/17

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