小学館文庫<br> 起終点駅(ターミナル)

個数:

小学館文庫
起終点駅(ターミナル)

  • ウェブストアに3冊在庫がございます。(2025年05月20日 10時42分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094061369
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

直木賞作家桜木紫乃作品、初の映画化原作!

「かたちないもの」
笹野真理子は函館の神父・角田吾朗から「竹原基樹の納骨式に出席してほしい」という手紙を受け取る。
「海鳥の行方」
道報新聞釧路支社の新人記者・山岸里和は、釧路西港の防波堤で石崎という男と知り合う。「西港で釣り人転落死」の一報が入ったのはその一月後のことだった。
「起終点駅(ターミナル)」 映画化原作 表題作
鷲田完治が釧路で法律事務所を開いてから三十年が経った。国選の弁護だけを引き受ける鷲田にとって、椎名敦子三十歳の覚醒剤使用事件は、九月に入って最初の仕事だった。
「スクラップ・ロード」
飯島久彦は地元十勝の集落から初めて北海道大学に進学し、道内最大手・大洋銀行に内定した。片親で大手地銀に就職するのは、当時異例中の異例のことだった。
「たたかいにやぶれて咲けよ」
道東の短歌会を牽引してきた「恋多き」歌人・中田ミツの訃報が届いた。ミツにはかつて、孫ほどに歳の離れた男性の同居人がいたという。
(「潮風(かぜ)の家」
久保田千鶴子は札幌駅からバスで五時間揺られ、故郷の天塩に辿り着いた。三十年前、弟の正次はこの町で強盗殺人を犯し、拘留二日目に首をくくって死んだ。



【編集担当からのおすすめ情報】
「始まりも終わりも、ひとは一人。
だから二人がいとおしい。生きていることがいとおしい」
――桜木紫乃


桜木 紫乃[サクラギ シノ]
著・文・その他

内容説明

鷲田完治が道東の釧路で法律事務所を開いてから三十年が経った。国選の弁護だけを引き受ける鷲田にとって、釧路地方裁判所刑事法廷、椎名敦子三十歳の覚醒剤使用事件は、九月に入って最初の仕事だった(表題作「起終点駅」)。久保田千鶴子は札幌駅からバスで五時間揺られ、故郷の天塩に辿り着いた。弟の正次はかつてこの町で強盗殺人を犯し、拘留二日目に自殺した。正次の死後、町を出ていくよう千鶴子を説得したのは、母の友人である星野たみ子だった(「潮風の家」)。北海道各地を舞台に、現代人の孤独とその先にある光を描いた短編集を、映画化と同時に文庫化!

著者等紹介

桜木紫乃[サクラギシノ]
1965年北海道生まれ。2002年「雪虫」で第八二回オール讀物新人賞を受賞。13年『ホテルローヤル』で第一四九回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 4件/全4件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さてさて

319
「起終点駅(ターミナル)」という表題作を含んだ六つの短編から構成されたこの作品は、北海道の四つの地域に舞台を移しながら描かれていきます。函館、道央、そして釧路と、同じ道内であってもそこに描かれる風景は微妙に異なります。北海道を丸ごと楽しめるように、北国の風景を丁寧に映し取っていく桜木さんの筆の力の魅力を存分に味わえるこの作品。六つの短編が纏う『死』の影を感じさせる独特の雰囲気感の中に静かに紡がれていくそれぞれの人物の確かな生き様に、人生を生きるということの意味を深く感じさせる素晴らしい作品だと思いました。2022/04/09

yoshida

262
北海道を舞台とした短編集。共通するテーマは孤独と縁、そして再生。暗い描写もあるが、登場人物それぞれが孤独と沿う姿がたくましい。また、ラストに希望があり読ませる。「起終点駅」での徐々に打ち解ける鷲田と敦子。敦子の育った家を訪れる二人を待つ現実の哀しさ。悪縁を切り生きることを選ぶ敦子の清々しさが胸を打つ。「スクラップ・ロード」での久彦と父との再会。あまりに唐突に訪れる別離。そして再生に向けて動き出す久彦。母の電話での声が暖かい。孤独からの再生。孤独を経験しているからこそ、人はしなやかに強くなる。珠玉の短編集。2017/11/11

ウッディ

225
様々な理由で自ら過去と決別して生きてきた人達を描いた短編集。北海道の地方都市を舞台にしていることもあり、寂しげで静かな印象の話でした。家族や他人との交流を断ち、目の前にある生活を黙々と過ごして行き着く先、終着駅(ターミナル)には何が待っているのか?「スクラップ・ロード」の救いの無さが、読んでいて辛かった。街ですれ違う人々にも、一冊の本になるほどの人生があるのかもと思わせてくれる本でした。2017/12/17

utinopoti27

215
北の大地で、辛い過去を抱え、ひっそりと生きる者たちを描く短編集。全ての話に共通するテーマは【孤独】なのだが、彼らはなぜその生き方を選んだのか、理由は千差万別だ。自ら進んで身を置く者、止むにやまれぬ事情を抱える者・・。孤独に生きるということは、徹底して自分と向き合うことなのだと思う。自分の孤独を大切にする者は、他人のそれもまた深く理解できる。互いを知ることで紡ぐ縁があるからこそ、思いは受け継がれ、新たな旅立ちへと繋がってゆくのだろう。陰鬱なモノトーンの世界で展開する、切なく物悲しい人間ドラマだ。2021/01/11

しんたろー

191
私がイメージする北海道は、緑の薫る大地と澄み切った青空…桜木さんの描く北海道は灰色のドンヨリした空と魚臭い冷たい海辺…180度違うのに、心惹かれるのは何故だろう?6つの短編は、孤独に馴染んだ人生を送る男女が描かれているが、各々の心根には微かな熾火のように愛がくすぶっている。その愛が切なく哀しいから、共鳴するのかも知れない。特に表題作の主人公・鷲田から、不器用で純粋な男の心情がヒシヒシと伝わってくる。新聞記者・里和がパワハラに耐えながら、人生の大先輩の死から学ぶ2編もシリーズ化して欲しい味わい深い話だった。2018/12/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9295022
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品