内容説明
イラク戦争、対米追従、占領支援は断じて間違っている!本書は、イラク戦争開戦時の「大量破壊兵器の排除」から「独裁政権の打倒」へ、巧妙に論拠をすり替えてきたアメリカ、日本政府、知識人、マスコミの欺瞞を問う。特に、特集「あの時、ポチはこう吠えた。」で見えてくるのは、のらりくらりとその場をごまかしてきた日本の情けない姿だ。今こそ本書を読めば、「テロとの戦い」の名目でうやむやにされてきた「大義なき侵略」の真実と、日本政府、言論界の保身ぶりが実によくわかる。それにしても、よしりんの見通しがこれほど的中するとは、驚くしかない。
目次
日朝交渉の見方と日本の「戦略」
袋とじを開けたがるバカども
中東「民主化」戦争が日本の「国益」だって?
開戦1週目から見えるもの
勝ち馬に乗る馬鹿―解放された者ら
イデオロギーよりは人格だ
勝ち馬に乗る岡崎久彦・中西輝政氏へ
「印象」だけの小泉「構造壊滅」支持
拉致は非道な犯罪であって、テロではない。
アメリカ依存より女に依存せよ〔ほか〕
著者等紹介
小林よしのり[コバヤシヨシノリ]
1953年福岡生まれ。漫画家。75年に「東大一直線」でデビュー。その後「おぼっちゃまくん」が大ブームとなり、ギャグ漫画に新風をまき起こし、小学館漫画賞を受賞。現在は雑誌『SAPIO』で「ゴーマニズム宣言」を大反響連載中、言論・思想界に地殻変動を引き起こしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tetchy
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「イラクに大量破壊兵器が隠されている」この大義名分の下、開戦されたアメリカによるイラク戦争について、その4年後、改めて検証するにこれはもっとも有意義な資料となる作品である。毎度このシリーズを読んで感心するのは、マス・メディアの情報操作に踊らされない、確かな情報収集能力・情報解析能力を備えている、このよしりんという人物のすごさだ。そしてよしりんが述べる、小泉のアメリカ支援の答弁に関する適切な言葉についても感嘆した。もう頼むからよしりんは政府のスポークスマンか、原稿ライターになってくれ!と思ったよ。2010/02/13