小学館文庫<br> 南極越冬隊 タロジロの真実

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小学館文庫
南極越冬隊 タロジロの真実

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  • サイズ 文庫判/ページ数 344p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094060041
  • NDC分類 402.979
  • Cコード C0195

出版社内容情報

話題ドラマの原案!タロジロと南極越冬隊の知られざる真実の記録

「私は一歩前に出るが、犬たちは後ずさりする。私と犬との距離が狭まらない。にらみ合いが続き、今度は犬たちが前に進むと、私はそのぶん下がってしまう……」(本文より)
タロとジロの再会はかつて映画で描かれたようなシーンではなかった、と著者・北村氏は明かす。氏は南極第一次越冬隊の隊員にして「犬係」、さらに帰国一年後の第三次越冬隊にも参加し、タロジロと再会を果たした唯一の証人である。
無人の昭和基地に置き去りにされた十五頭のカラフト犬たちのなかから、二頭の犬の生存が確認された、という奇跡のニュースが日本を沸かせた昭和三十四年。なぜ、カラフト犬は置き去りにされたのか。そもそも日本初の南極観測事業とは、どのようなものだったのか。あれから五十年が経った今だからこそ、伝えたいことが山ほどある。
その真実を知る唯一の証人による、真実と感動のストーリー。

【編集担当からのおすすめ情報】
本書は、2011年10月?放映中の木村拓哉主演ドラマ TBS開局60周年記念 日曜劇場『南極大陸』の原案です。文庫とあわせてお楽しみください!

北村 泰一[キタムラ タイイチ]
著・文・その他

内容説明

なぜ一五頭のカラフト犬は無人の南極に置き去りにされたのか。そもそも日本初の南極観測事業とはどのようなものだったのか―。南極第一次越冬隊の隊員にして、タロジロとの再会を果たした唯一の人物である著者による、映画『南極物語』にも描かれていない探検と観測の一年。そして犬たちとの日々―。50年を経て甦る、素晴らしい本物の感動。

目次

第1章 旅立ち~いざ、南極へ
第2章 越冬開始
第3章 犬と隊員たち
第4章 厳寒期のカエル島へ
第5章 ボツンヌーテン犬ゾリ行
第6章 オラフ海岸の夏の旅
第7章 宗谷の苦闘、犬たちの悲劇
終章

著者等紹介

北村泰一[キタムラタイイチ]
1931年京都市生まれ。理学博士。54年京都大学理学部地球物理学科卒業。日本南極観測隊第一次越冬隊(57年)、同第三次越冬隊(59年)に参加。以降、同志社大学工学部講師、ブリティッシュコロンビア大学客員助教授、九州大学理学部教授等を務め、アラスカ、カナダ北極圏、中国などへも学術調査に赴いている。現在は九州大学名誉教授。講演や研究に多忙な日々を過ごしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

財布にジャック

58
映画やドラマにもなったあの有名な南極での話を、実際に参加された北村さんが書かれたものです。タロとジロは剥製にもなるほどの英雄となった犬ですが、その真実の物語はどんなものだったのかが淡々と語られています。「探検家は、非情なことでも、それがわかっていても、心を殺して・・・」と隊長が言うシーンでは、涙が溢れてしまいました。そして最後の文章が「私の魂はつぶれた・・・。」で締めくくられていることで、放心状態になりました。作り話ではなくそれがリアルな現実なんですね。2011/07/19

アッキ@道央民

45
映画の南極物語でタロジロの話しを知っていたつもりで、書店でこの本を見かけて手に取り読んでみました。実際に第一次南極越冬隊の犬係として参加されていて、タロジロとの再会を果たした方なんですね。この本自体は感動の物語と言うよりは当時の南極越冬中のいわば冒険記のような感じ。極寒の地でのボツンヌ-テンへの探検など過酷だったのがよく判る。第二次越冬隊が断念。15頭のカラフト犬が置き去りにされる場面は勿論南極と言う地に対する知識や情報不足などもツメの甘さもあったんだろうな。著者の北村さんが第三次越冬隊に参加。再び昭和2020/02/13

りんご

34
旅行記としても大変面白い、と書いたら顰蹙かな。過酷な南極の風景が頭の中にぐんぐんと見えてくるので、とてもワクワクします。雪上車がトラブった時の西堀隊長の応急処置に対し、「フーン?」これ!あるある。「これで行こう!」「フーン?」目に浮かぶわあ。最初は樺太犬たちのコントロールもままならんかったのが、徐々に把握できるようになり、そして欠かせない仲間になる。そして苦渋の決断。うっすらとしか覚えていないけど、この映画、好きだったなあ。テレビ放送のたびに夜更かしして見させてもらってた。2025/03/28

まいぽん

24
南極観測隊第一次及び第三次越冬隊の一員にして犬係であった著者による本書は、読友さんの「極夜行」つぶから知った1冊。自己の内省的考察の多い「極夜行」に比べると記録としての色合いが濃く素朴で、微笑ましい部分も多い。とはいえ極地の自然の過酷さは充分すぎる迫力。写真からわかる服装等の装備を現在と比較しつつ、完全に凍った靴に足を入れる感覚を想像する。カラフト犬を御するのは『力』であると教えられた著者が次第に犬たちの力を引き出すのは『心』であると悟り深く心を通わせていく。結末にまつわる映画とは違う現実が興味深かった。2021/03/15

にせものばかり

24
タロジロらを置いて帰国しなかればならなかった事情や、著者の辛さがよくわかりました。個人的には木村拓哉氏のドラマよりも、高倉健さんや荻野目慶子さんの映画のほうがよかったです。2014/04/07

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