出版社内容情報
誰も想定していなかった燃料加工工場の放射能漏れを「総力検証」。
一九九九年九月三〇日一〇時三五分。茨城県・東海村の核燃料加工施設で瞬いた不気味な光は、日本初の“臨界事故”を意味していた。事故現場周辺の住民たちは見えない放射線の恐怖に追われ、国をはじめとする各行政機関は想定外の事故に翻弄され続けた。今回の事故の“当事者”が発する言葉には、静かな恐怖と怒りが潜み、それは同時に日本が抱えるエネルギー政策の問題点でもある。世界をも震撼させた“レベル4”の原子力事故は、我々日本人にどんな教訓を残したのか。事故当事者による生の証言を中心に、事故の本質に迫る!
内容説明
1999年9月30日10時35分。茨城県・東海村の核燃料加工施設で瞬いた不気味な光は、日本初の“臨界事故”を意味していた。事故現場周辺の住民たちは見えない放射線の恐怖に追われ、国をはじめとする各行政機関は想定外の事故に翻弄され続けた。今回の事故の“当事者”が発する言葉には、静かな恐怖と怒りが潜み、それは同時に日本が抱えるエネルギー政策の問題点でもある。世界をも震撼させた“レベル4”の原子力事故は、我々日本人にどんな教訓を残したのか。事故当事者による生の証言を中心に、事故の本質に迫る。
目次
第1章 1999年9月30日―青い光・臨界事故の始まり
第2章 1999年10月1日―誰が臨界を止めるのか
第3章 1999年10月2日―終わりなき、臨界事故
総括 臨界事故の探求
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sasha
1
改悪された裏マニュアルはもってのほか。救急への初期通報が「てんかんで人が倒れてます」ってなんだよ。つくづく人命軽視だな。2010/07/06
TEDDY曹長
0
臨界事故の怖さを検証した良著。JCOと言う企業の独善的な儲け主義がこの事故を引き起こしたと言うのがよく理解できるのと同時に放射線関係施設での事故の影響の大きさをよく認識できる本。福島の事故が起こった今あらためて読みなすと、この時から放射性物質を取り扱う施設での事故の危険性を認識している必要があったと技術者として反省させられる。そして日本人は放射性物質の本質について何も知らないのではないか?と思えてしまう本です
ヌンサ
0
p81「あとになって大袈裟だと言われてもいい。徹底した対応をすべきだ」2025/04/18