出版社内容情報
多数の大事件に挑戦した検察の鬼の「病との死闘」。
検事総長だった伊藤栄樹は、1987年7月、盲腸の手術をうけて初めて盲腸がんであることを知る。彼は49年東京地検検事に任官以来検察畑一筋に歩み、戦後社会を震撼させた巨悪と、文字通り日夜闘い続けてきた。その彼が最後に対決したのは、思いがけなくも自らの身体に巣くったがんであった。これは彼の人生最後の闘いであると同時に、家族、友人、同僚への深い思いに溢れた、冷静にして強靱な意志の記録である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ryoⅠ
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★★☆2011/02/14
cochon_voyage
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『人は死んだ瞬間、ただの物質つまりホコリと同じようなものになってしまうのだと思うよ。死者の世界とか霊界といったようなものはないと思う。(略)人間だけに霊魂が残ると考えるのは僭越だ。(略)人間の死んだあとに霊魂が残るなら、草や木にも残るのでなければおかしい。(略)”死んだ”生命どもがみんな霊魂をあとにとどめたとしたら、もうこの地球は、それらで充満しており、僕の魂が割り込む席はないのじゃないかな』激しく同意!立花隆氏も亡くなる前に「遺体はゴミとして捨ててくれ」と言われたとか。すべて前頭葉のなせる業。2023/02/18
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- 和書
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