出版社内容情報
天皇の死を通して日本近代の成り立ちを追った歴史ミステリー
●天皇崩御の朝に当時最高部数を誇った新聞が、新元号をスクープ。しかし、それは「昭和」ではなく「光文」とされ、すぐに訂正された。この誤報の反響は?そして、担当記者のその後は? ●柩をかつぐ 大葬において重要な役割を担ってきた八瀬童子の運命を、貴重な文献と多くの老人からの聞き取りで解き明かした歴史的にも注目された作品。明治・大正と二代にわたって柩をかついだ老人の証言は圧巻。 ●元号に賭ける 森鴎外の元号に対する思いと、その後を託された吉田増蔵の足跡を追い、「昭和」に決定した経緯を明らかにする。 ●恩赦のいたずら 終戦時に松江市で起こったクーデターの推移と首謀者たちの処遇を追うことで、天皇の大権である「恩赦」「大赦」の機能を浮かび上がらせる。 イデオロギーとしての天皇制ではなく、現代史・民俗誌の観点から天皇の本質に迫った猪瀬直樹の原点。
関川 夏央[セキカワ ナツオ]
編集
鹿島 茂[カシマ シゲル]
編集
船曳建夫[フナビキタテオ]
編集
大岡 玲[オオオカアキラ]
編集
猪瀬 直樹[イノセ ナオキ]
著・文・その他
内容説明
歴史ミステリーの傑作が復刊。息もつかせぬ叙述で“昭和”の正体を活写。
著者等紹介
猪瀬直樹[イノセナオキ]
1946年長野生まれ。『ミカドの肖像』で87年第18回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。『日本国の研究』で96年度文芸春秋読者賞受賞。既成の常識に捉われないユニークな視点でつぎつぎと作品を発表、『ペルソナ三島由紀夫伝』『マガジン青春譜川端康成と大宅壮一』『ピカレスク太宰治伝』の作家評伝三部作が話題に。2002年6月、道路関係四公団民営化推進委員に任命された。政府税制調査会委員、日本ペンクラブ理事・言論表現委員長、日本文芸家協会理事、国際日本文化研究センター客員教授、東京大学客員教授など幅広い領域で活躍している
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