私の最後の羊が死んだ

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  • サイズ 46判/ページ数 224p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093891660
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

前代未聞の「羊飼い作家」誕生秘話エッセイ

最初の一頭を飼ってから、最後の一頭の出荷を見届けるまで
「羊飼い一代記」を綴った傑作エッセイ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「お仕事は何を?」
「羊飼いです」
「……え?」
という、なんとなく微妙なやりとりを重ねてきたのは、ひとえに日本人は羊飼いという職業に馴染みが薄いせいであるのかもしれない。
(本文より)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
酪農家の娘として生まれたからこそ、その過酷さは身にしみており、大学卒業後も農業に関わるつもりはなかった。
だが大学時代に教授宅で催されたバーベキューで出逢ってしまったのだ、美味しい羊肉と――。
「自分でも生産してみたい」との思いから一念発起しニュージーランド実習へ。

さまざまな縁にも助けられながら、勉強を重ね、日々実直に羊を育て、出荷し、羊飼いとして収入を得られるようになった。やがてお得意先のレストランシェフに「河崎さんとこの肉はお客さんに出すのが勿体ないほど美味しい」と言われるまでに。

順調に回り始めた羊飼い生活を、それでもなぜやめる決断をしたか、そしていかにして小説を書き始めたのか。「小説家前夜」の日々を綴る。


【編集担当からのおすすめ情報】
直木賞作家・河崎秋子さん初のノンフィクションです。
河崎さんが羊飼いであったことは、すでにご存じのかたも多いかと思いますが、実際の羊飼い生活がどのように始まったか、そしてなぜ、どのように終えられたかまではあまり知られていないのではないでしょうか。

命を育て、人間に美味しく食べられる肉にする――
「命あるもの」への真っ直ぐでフェアな眼差しは、河崎さんの小説の大きな魅力ですが、
実際に自身が養育する羊に対しても同様に注がれているのが印象的です。

今作では羊飼いの日常以外にも、日本の酪農経営事情、<メーメー教羊派>と<メーメー教山羊派>が繰り広げる終わりなき論争、北海道民のソウルフード・ジンギスカンが美味しくなった背景に至るまで、羊を軸として縦横に筆が走ります。

ところどころでクスッと笑えるところもあり、骨太な小説ファンの方にはぜひ河崎さんのユーモアあふれる一面もお楽しみいただきたいです。

内容説明

どうして羊飼いという職業に就き、順調に美味しい肉を生産していたのに、やめる決断をしたのか。「小説家前夜」の日々を綴る。直木賞作家の自伝的初エッセイ。

目次

第1章 羊飼いの終わりと始まり
第2章 羊はどこだ、そして山羊との戦い
第3章 羊とゆかいな人間たち
第4章 羊の病と戦い
第5章 羊飼い兼作家志望兼ケアラー
第6章 チャンスの神様の前髪を〓む
第7章 羊飼い終了記念日

著者等紹介

河〓秋子[カワサキアキコ]
1979年北海道別海町生まれ。2012年「東陬遺事」で第四六回北海道新聞文学賞(創作・評論部門)、14年『颶風の王』で三浦綾子文学賞、同作で15年度JRA賞馬事文化賞、19年『肉弾』で第二一回大藪春彦賞、20年『土に贖う』で第三九回新田次郎文学賞を受賞。24年『ともぐい』で、第一七〇回直木三十五賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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trazom

204
「羊飼いになる」という夢を実現し、最後の一頭を見届けるまでの感動のドキュメント。家業の牧場の酪農作業員としての厳しい労働、父の介護などの苛酷な運命に翻弄されながらも、多くの人たちの協力で夢が叶う。自分で育てた羊を屠り、食する行為の中に、薄っぺらな感傷ではない本当の意味での生命の尊厳に対する畏敬がある。その凛とした姿勢が心を打つ。それは、文筆家として一本立ちされた河﨑さんご自身の凛とした人生に連なっている。小説での硬い文章と違い、クスッと笑える軽妙なエッセイに、河﨑さんの新たな一面を発見した気持ちにもなる。2024/11/26

いつでも母さん

174
〈羊飼いだったあの頃、私は私なりにけっこう頑張った。〉終わり近くのこの一行に泣いてしまった。注目の河﨑さんのエッセイはずしんずしんと読まされた。ドキドキする「命」と「生」がそこここにあるのだ。第七章まで個人的な記録として以上に、熱と挿し込まれた写真が紛れもなく羊飼いだった河﨑さん。『書かれるべきものがあるから』書くと言う。私も「読むべきものがあるから」これからも河﨑作品を追いかけたい。そんなエッセイだった。2024/11/28

hiace9000

160
大好きな河﨑さんの自伝的エッセイ。小説家・川﨑文体は「去勢されていない雄羊の肉」のよう。あえて歯ごたえと重み、生きる者の放つクセのある臭いまで感じさせ、読み手の五感にずしりと纏わりつく。数々の川﨑作品に息づく、北の大地の荒々しい自然と生の脈動、人や動物の匂い立つような臨場感の根源は、「羊飼い」としての経験と揺るがぬ矜持と切り離せはしない。家畜を手塩にかけ飼育し、余すことなくその命をいただくー川﨑流”命の観え方”があるのだ。彼女の舌に「最後の羊の味」が残る限り、これからも人の胸打つ作品が生まれ続けるはずだ。2024/12/22

モルク

159
15年羊飼いとして生きてきた河崎さんのエッセイ。実家の酪農業を手伝いながらも自らは羊飼いとして生計を立てる。彼らの面倒をみるため休みはない。実家の仕事もギリギリの人数でまわしているためその過酷さは想像以上である。羊に愛を注ぎながらそのプロの目線は彼女の作品に通じる。命を預り戴く以上は最後まできちんと戴く。サカナくんもそういっていたな。育てていたのに可哀想というのは素人考え。専業の小説家になるため羊を手放す覚悟をし最後の一頭まできちんと見届ける。その姿に胸が熱くなった。2025/02/08

fwhd8325

154
意外と言っては失礼ですが、河﨑さんのエッセイと聞いて、勝手に想像していたイメージとは全く違うものでした。エッセイと言うよりも、河﨑さん自身の物語。躊躇しない人生の選択が素晴らしいと思います。そして、命と近い距離にいることが、河﨑さんの作品を創っているのだと思います。2024/12/01

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