出版社内容情報
詩の世界に新風を吹き込んだ詩人の最新詩集
現代を生きる若者たちを魅了した詩集三部作(『死んでしまう系のぼくらに』『夜空はいつでも最高密度の青色だ』『愛の縫い目はここ』)を経て、今、未知の世界がこの詩集から始まる。若き言葉の魔術師が贈る最新詩集、待望の刊行。
《私には本当は私しかいないというそのことを、/季節の境目でだけ、思い出します。/生きていれば幸福より優しさがほしくなる、/この指で与えられるものがひとつずつ、ふえていく、/散りゆく世界、積もる白、私の人生、私の、/私への、果てのない、果てのない優しさ。》――(「自分にご褒美」最後の6行)
《きみはかくじつに誰かに愛されるし、かくじつに一人ではないし/それでも孤独があるという花畑なんだ、ここは。/燃やそう、だから一緒にすべてを燃やそう、次の太陽にみんなでなろう。》―(「冬の濃霧」最後の3行)
《軋むようだ、/骨が軋んだ、その時の音のように、/小さく、みじかく、私にやってくる、感情。/名前をつけて、いつまでも飾ることは、できない、/腐っていくから。/それでも、その瞬間の、小さな音、/それが、私の声をつくる、/身体から旅立つ、声を。/おやすみ。/私は、あなたが懐かしい。》(「声」最終連)
漢字、ひらがな、そして、句読点までもがポエジーを奏でる。
その上、タテ組、ヨコ組、行替え、行間の空白――斬新な詩行の列がポエジーを支える。
最果 タヒ[サイハテ タヒ]
著・文・その他
内容説明
日本語の可能性を広げる待望の新詩集。
目次
斜面の詩
自分にご褒美
冬の濃霧
星
森の詩
生存戦略!
16度の詩
クリスマスの詩
#もしもSNSがなかったら
13歳〔ほか〕
著者等紹介
最果タヒ[サイハテタヒ]
詩人・小説家・エッセイスト。1986年、神戸生まれ。2007年、第一詩集『グッドモーニング』を刊行。同作で中原中也賞を受賞。以後の詩集に『死んでしまう系のぼくらに』(現代詩花椿賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
tenori
八百
千穂
けいぴ