がんより怖いがん治療

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がんより怖いがん治療

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  • サイズ B6判/ページ数 207p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093883924
  • NDC分類 494.5
  • Cコード C0095

出版社内容情報

近藤誠の「がん治療」のすべてがわかる本

「若いドクターのスキルアップのために」手術を選択する医者、ウニの放射線実験をいきなりがん患者に試す治療など、40年間がん治療の現場に携わってきた近藤誠医師が目の当たりにした患者不在の恐ろしい医療の実態とは?
「患者のための治療」を貫き、安易な手術や抗がん剤治療を批判したことにより、万年講師として慶應義塾大学病院で定年を迎えた近藤医師が病院や医療権力との闘いを赤裸々に告白。そして、その中でわかった「がんよりも怖いがん治療」に警鐘を鳴らす。
一方で、退職後に開いたセカンド・オピニオン外来でのアドバイス「がんとのつきあい方」「最先端医療の可否」「薬や検診の問題点」などについてもわかりやすく解説。
患者の総合医でありたいと願う近藤医師の最強・最良の処方箋となる一冊。

【編集担当からのおすすめ情報】
「がんは老化」と近藤医師が言い切る通り、4人にひとりががんになる時代。もしがんにかかったら、私たちはどういう治療を選ぶべきか?
不要な手術や薬で苦しまないためにも、「がん治療」の実態を知って、患者自身が自衛するしかない。自分や家族、大事な人の命を預けるにたる医者は誰なのか? わたしや家族ががんにかかったら、迷わず近藤先生に相談します! これが本当のおススメ情報です。

プロローグ

第1章 がんより怖い外科医の手術
研修医時代に知った人体実験
勘三郎さんの本当の死因は術死
なぜ放射線治療を選ばなかったのか
手術が転移のリスクを高める
切れる臓器は切りたい外科
教授の絶大な権力が生む手術偏重
開業医になって乳房切除が増える医者
ピンポイント照射で高額な自費請求
サギに等しい最先端医療もある

第2章 がんより怖い抗がん剤
抗がん剤治療で患者を亡くした
世界で成功例が数人の分子標的薬
抗がん剤はもともと毒薬
新薬の実験台にされる患者たち
驚くほど低水準な抗がん剤の有効基準
抗がん剤の効果を上げる論文のトリック
製薬会社の利益は患者の不利益
製薬会社の社員が自社の治験論文を書く
乳がん患者の抗がん剤治療への疑問
がんを放置しても命は縮まない
転移しない「がんもどき」もある
放置療法を選んで長生き

第3章 がんより怖いがん検診
術後の定期健診は寿命を延ばさない
検診で見つかるがんはがんもどき
検診の有効性を示すデータはひとつもない
健康人を病人に仕立てる手段が検診
検査機器会社から大学講師にもリベート
高血圧の根拠なき基準値
医療費の激減で死亡率が下がった夕張市
日本の臨床医のレベルが低いわけ
診療スキルの未熟な医者が出世する仕組み
医学博士号は足の裏についた米粒
眼科医が内科医にもなれる日本の医師免許制度



第4章 乳房温存療法をめぐる戦い
ぼくはデモシカ医者
初めて受け持った患者は末期がん
米国で乳房温存療法と出会う
日本初の「がん告知」を始める
患者に真実を伝え、治療に臨む
患者には手術、身内には放射線治療
乳がん温存療法の第1号は実の姉
マスコミに温存療法を売り込む
1度目の肩叩き
乳がん患者を乳腺外科に盗まれる
女性週刊誌に紹介された「奇跡の療法」

第5章 ぼくが万年講師になったわけ
万年講師になる覚悟を決める
「文藝春秋」デビュー
2度目の肩叩き
患者のためにならない医療談合
乳がん患者が立ち上がった
万年講師の優雅な生活
がん検診不要論を発信
教授会からの謝罪要求
明治記念館の会食「ご迷惑をおかけしました」
教授の引責辞任劇と、教授選の舞台裏
新教授からも肩叩き

第6章 がんもどき理論と近藤批判
逸見政孝さんの死と「神の手」批判
がんが増大・転移しないケースは例外か
がんもどき理論の誕生
『患者よ、がんと闘うな』で医療界を敵に回す
がんもどきつぶし
学会でヤジが飛ぶ

第7章 万年講師を定年退職。セカンド・オピニオン外来へ
定年退職後に雇ってくれる病院はない
セカンド・オピニオン外来を開いたわけ
万年講師の居心地
健診を拒みつづけて41年
慶應医学部放射線科からの絶縁状
20年後の放射線誘発がんショック
患者に治療を強いる「がんは治る」という幻想
人間の体の中に宇宙を見る

終わりに


近藤 誠[コンドウ マコト]
著・文・その他

内容説明

「命を縮める治療」がある。慶應病院で医師歴40年の著者が今こそ明かす「患者は実験台」の現実!

目次

第1章 がんより怖い外科医の手術
第2章 がんより怖い抗がん剤
第3章 がんより怖いがん検診
第4章 乳房温存療法をめぐる戦い
第5章 ぼくが万年講師になったわけ
第6章 がんもどき理論と近藤批判
第7章 万年講師を定年退職 セカンドオピニオン外来へ

著者等紹介

近藤誠[コンドウマコト]
1948年生まれ。慶應義塾大学医学部放射線科講師を2014年3月に定年退職。「乳房温存療法」のパイオニアとして知られ、安易な手術、抗がん剤治療を批判。現在「近藤誠がん研究所・セカンドオピニオン外来」を運営。2012年菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とろとろ

12
この人が言うことは、ガンは怖くないから治療なんかしなくてもよいという考えで、だから今のガン治療はすべて間違いだと言う。なんか新興宗教みたいだ。また、例に挙げて言ってることが古いし、都合の良い例で一方的に自分が正しいと言い張る、俗に言う所の典型的な嫌われ役のようだ。実際、自分が万年講師であったことは、医療制度が悪いと云って正当化し、更には医者は患者を騙そうとしているから患者も騙されないようにしなくてはならないとも云う。自分も医者なのに言い分が根本的に矛盾している。これは信用に値しない話だと思った(-。-;。2015/04/10

ニケ

7
信じる信じないは個人の自由だが、私には納得するだけのものがいくつもあった。2015/05/12

ペカソ・チャルマンチャイ

4
今まで読んだ同著者の本と違い、データやグラフがほとんどなく、また、著者がこの考えに至った経歴などが詳しく書かれているため、読み物として面白い。患者を救うはずの医者が、自らの飯の種、もっと言うと、私服を肥やすためだけに患者を切り刻むのは、著者が言っている通り、犯罪なのではないか。一般の患者には手術を促し、身内や自分の時は放射線治療を行うとは、医者の矜持を信じていたのに、裏切られた。そう考えると、この本は、どんなホラー小説よりも怖いかもしれないな。2015/11/26

まっさん

2
今月号の『紙の爆弾』にこの人の話題が出ていた。近藤先生の『がん放置療法』とは『競馬場には行くが馬券は買わない』に例えられるそうだ。確かに買ったひとのほとんどはソンしてるわけなので買わないのも1つの選択だ。治療の効果というのが個人差がとても大きいということでギャンブルだということらしい。統計的にはがん治療の有無と生存率に関連は無いそうだけど... 個々の人生は『統計』の数字とは別で,個別的なものだから。俺だったらどうするかな。2015/04/09

めろりん

2
大病や緊急時には焦って少ない情報で判断してしまって、後で悔やむ(過去の経験では)。なので普段から情報集めて、考えて、いざって時の後悔を減らしたい。そんな感じで読んでました。勉強になりました。2015/02/18

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