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イベリコ豚を買いに

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093883658
  • NDC分類 645.5
  • Cコード C0095

出版社内容情報

謎だらけのイベリコ豚を追ってスペインへ!

「本当にどんぐりを食べているのか?」「イベリコという町はどこにあるのか?」「安売りセール肉は本物か?」……。
レストラン、スペインバルはもとより、今やコンビニ、回転寿司でもごく普通に売っているイベリコ豚。高級食材として知られているはずのものが、いまや日本全国で手に入るのはなぜか?そもそも、イベリコ豚はそんなに沢山いるのだろうか?
著者はそんな素朴な疑問をいだき、取材を始めた。日本人が知らないイベリコ豚の「真実」を明らかにすべくスペインを目指した著者。幾多の困難を乗り越え、現地に辿り着いた著者を待っていたのは、驚きの連続だった。……。
ローマ時代の遙か昔からスペインで幻の豚を守り育ててきた熱き男たち。そして素晴らしい生ハム作りに命を捧げる職人たちとその家族のドラマを紡ぎながら、知られざるイベリコ豚の生態、そして食肉流通事情を解き明かしていく。さらになりゆきでハム作りにも携わることになり……。
多様なジャンルをテーマに、多くの傑作ノンフィクションを世に出してきた著者がスペインと日本を舞台に描く、読み応えのある食ノンフィクション。

プロローグ
第1章 見てきた人に会う
これが本物だ/口蹄疫
第2章 さまざまなハードル
世界中に500種/北海道での見学/いちばん高い豚/ある決断
第3章 イベリコ豚との対面
まだまだ時間はかかる/レヒーノ一族/ママはこれだ/先祖はイノシシ/
どんぐりを食べない豚/レストランで/スペイン人の食
第4章 生ハムとは何か
デラサの加工場/ギフエロ生ハム村/バラみたいな色/檀一雄の「美味放浪記」/
2005年から2006年/プラド美術館で/砂に埋もれる犬
第5章 新たな3つの仕事
吉岡レポート/マーケットに出ない肉/民事再生/デリバティブの罠
第6章 サバイバル精肉店
肉よりも惣菜/衝撃/オリーブオイル/わたしが売ります
第7章 ポークマーチャントへの道
豚肉商人となる/安比高原でベーコンを試作/伝説の料理人/スペインからのサンプル/これは特別においしい/チェコ風ハムはどうか/銀座のレシピ
第8章 プロと素人
マルディグラ謹製/この人に頼みたい
第9章 新製品完成
2種類の試作品/税関/スティーブ・ジョブズのインタビュー/
申し訳ない/豚肉のカロリー/いつ売るのか/漬け込み時間/
ステーキとハムサンド/歩留まり68パーセント/食は文化/クリスマスイブ
第10章 5度目のスペイン渡航
レヒーノの放牧場/ポルトガルまでの森/屋敷/ローマ時代からの製法/乾杯
エピローグ
あとがきに代えて

内容説明

前代未聞のハム作りもスタート!?本当にどんぐりを食べているのか?イベリコという町はどこにあるのか?安売りセール品は本物か?幻の豚を追ってスペインへ!現地で明かされた驚くべき事実の数々…。4年にわたる徹底取材!傑作「食ノンフィクション」。

目次

第1章 見てきた人に会う
第2章 さまざまなハードル
第3章 イベリコ豚との対面
第4章 生ハムとは何か
第5章 新たな3つの仕事
第6章 サバイバル精肉店
第7章 ポークマーチャントへの道
第8章 プロと素人
第9章 新製品完成
第10章 5度目のスペイン渡航

著者等紹介

野地秩嘉[ノジツネヨシ]
1957年、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業。出版社勤務などを経てノンフィクション作家に。食、美術、ビジネス、人物ルポルタージュ、海外文化など幅広い分野で執筆。『TOKYOオリンピック物語』でミズノスポーツライター賞優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

458
タイトルからはイベリコ豚を求めてスペインの各地を巡る紀行的なものかと思っていたのだが、それはせいぜいが前半くらいで、後半は入手した豚をいかに販売するかに力点が置かれていた。期待していたものとは違ったが、それはそれで十分に興味深いルポルタージュだった。つまり、本書を通じて日本の、そしてスペインの食肉産業の一端を知ることができたのが大きな成果だった。また、ここには様々な立場の人たちが登場するが、彼らはいずれもその道のプロフェッショナルであり、ビジネスとはどういうものかを教えられることにもなった。2020/05/27

パトラッシュ

96
豚肉料理やソーセージに関する本は多いが、スペインからイベリコ豚を買い付けて日本で生ハムの生産販売に乗り出す話とは。グルメや食材の紹介など今更で、原産地での肉になる前の豚や屠畜、精肉作業から、日本で協力者を見つけ作って売るまでの苦労が、毎日の食卓に上る食肉の現実を考えさせる。引用されている「すばらしいアイデアとすばらしい製品の間には、とてつもない職人技の積み重ねが必要」というジョブズの言葉通り、地味な製品化プロセスこそ成功のカギなのだ。また豚肉を通じてのスペイン紀行や食文化論としても楽しく、読んで損はない。2020/09/15

どんぐり

91
ノンフィクション作家が「どんぐりを食べる豚」の取材をするためにスペイン行きのオファーをするものの断られ、やむなく商品取引のクライアントとなってイベリコ豚のとりこになる。そして、いつの間にか日本で「マルデグラハム」の新製品を開発するに至る話である。本の出版とスモークハムの製品完成で、ドリームカムツルーである。これを読むと、きっとワインを飲みながらハムを食べたくなるだろう。2021/05/27

R

81
ノンフィクション作家がイベリコ豚を買って売るまでを描いたノンフィクション。題名通りの部分も面白いけども、起業や新商品開発の苦悩や大変さについて、それに携わった熱気とともに届けられるようで面白い一冊でした。イベリコ豚についての知識、働くということの大変さと楽しさ、真摯さがいかに大切かが理解できて、もっと若い時分に読んだら、さらに感動できただろうと思いました。しかし、本当に旨そうな豚肉だ。2018/01/20

Willie the Wildcat

68
ひょんなきっかけからの探求!?人との出会いから学び、到達する夢。近道を辿ろうとする短絡的姿勢と、拘り故の回り道との葛藤に親近感。各SMEの活躍が、E2Eで1つの商品となり、消費者に届くまでの過程を如実に描写。共通項は「お金”ありき”じゃない!」という熱い思い。中でも文化を重んじるレヒーノ氏の言動が印象的。恥ずかしながら早速、ベジョータを購入。奥様は純粋に堪能も、貧乏性の私は金額が頭から離れずドキドキ・・・。(汗)本著紹介の歴史や育成方法も思い出しながら、私なりに堪能しました!(笑)2015/09/22

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