社会の抜け道

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社会の抜け道

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  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093882569
  • NDC分類 304
  • Cコード C0095

出版社内容情報

私たちの日常の中にある「抜け道」を探して

“怒る”哲学者・國分功一郎と“煽る”社会学者・古市憲寿が、ショッピングモール、自給自足のコミューン、保育園など「社会の現場」に行って、考えて、とことん語り合う! 1年以上に及ぶ、ふたりの思考の軌跡。

◎IKEAやコストコなどショッピングモールになぜ人は引きつけられるのか
◎自分の心の悩みや不満を醸成する装置としてのネトウヨ的デモ
◎選挙に行っても選択肢がないと感じるのはなぜか
◎自給自足生活のコミューンに「リアル」はあるのか
◎シングルファザーとしての経験から「保育園」を語る
◎これからのブームは、リタイア組の「自分探し」
◎ガラッと変わる世の中はいびつ。半径1メートルの革命でいい

ダウンシフターズ(減速生活者)、消費社会、新自由主義、デモ、ネトウヨ、脱原発、専業主婦志望、ワークライフバランス、イクメンと保育園、少子化、水戦争、食欲と性欲、インターネットとソーシャルメディア、住民投票――
こんなにも豊かなのに、閉塞感がたちこめるこの現代を私たちはどう生きていくのか、生きるって何か楽しいのか、楽しむためには何が必要なのか。様々なキーワードから、私たちの日常の中にある「抜け道」をふたりの論客が探る。

内容説明

“怒る”哲学者・國分功一郎と“煽る”社会学者・古市憲寿が現場に行って、見て、感じて、語り合う!現代の論点と新たな回路探し。

目次

第1章 IKEAとコストコに行ってみた
第2章 「暮らしの実験室」の幸福論
第3章 デモと遊びと民主主義のアップデートされた関係性
第4章 人類史的重要プロジェクト 保育園の話
第5章 理想社会と食の問題
第6章 僕たちの「反革命」

著者等紹介

古市憲寿[フルイチノリトシ]
1985年東京生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍。慶應義塾大学SFC研究所訪問研究員(上席)。専攻は社会学。執筆活動のみならず、マーケティングやIT戦略立案、メディア出演など多方面で活躍

國分功一郎[コクブンコウイチロウ]
1974年千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。高崎経済大学経済学部准教授。専攻は哲学。研究者のかたわら、執筆活動、メディア出演を幅広くこなす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パフちゃん@かのん変更

66
「抜け道」という言葉の意味が私の予想と違っていました。私はいわゆるバイパスのようなものを予想していましたがそうではなくて社会システムの取りこぼし、「水漏れ」のようなものをさしているようだ。違っていたらごめんなさい。とくに役に立つ本ではなかったが、気楽に読めて世界の中の日本が浮き彫りになる楽しい対話集、雑談のようなものだった。保育園の話、食の話、購買意欲の話、欧州と日本の労働時間や労働意欲の話、ディズニーランドの話、デモの話・・・面白かったです。2014/08/24

寛生

62
【図書館】「食」についての対話がとてもいい。それに関連して、農業や水について議論が展開しているのもいい。これだけでも購入して再読したい。97頁の古市の左翼への見解も的を得ているし、國分がDeleuzeを用いて社会や法律には常に水漏れがあるという見地からあとがきを展開しているのも面白い。國分の中学の時の体育の教師の、何のために体育があるのかという質問に対して、彼が、「自分で自分の思うように身体を動かせるようになること」と教わったこという話も印象深い。最初よりも最後の方がかなり盛り上がってるなって感じがする。2014/07/28

Miyoshi Hirotaka

49
引力の法則は完璧だが、人間が作った制度や法体系には必ず抜け道がある。なぜなら、それらは人間の行為すべてを覆うことはできず、適用される事例すべてを予測することはできないからだ。相手にレッテルを貼って糾弾するのは、運動を目的化し、集まるだけで満足した70年代型闘争。今風にいうとネットでの炎上。後には失望感や間違った達成感が残る。ざっくりと眺めれば、全てがシステムに取り込まれているように見えるが、ミクロな視点で考えれば、社会の水漏れ、抜け道はいくらでもある。それらを探し、改善を積み上げる提案型の活動こそが必要。2016/04/09

壱萬弐仟縁

40
國分准教授は、住民が行政にアクセスできない日本に対し、ノルウェーはできているようだ(43頁)。古市研究員によると、quiet maverick(静かなる異端者=トゥーッカ・トイボネン)が着実に社会を変えるという(84頁)。急進的なだけではない変え方。また、専業主婦の高学歴化をもったいないとしている(169頁)。わたしも主夫でもいいぐらいだが。國分先生はシングルファーザーで子育てしているときにD論を書き上げているという(184頁)。確かに立派だと思う。2015/02/27

ヒデミン@もも

34
分かりやすくて楽しい本でした。古市さんと国分さん。オバサンの井戸端会議みたいに対談が進む。下段の解説が細かくて助かりました。社会学と全く関係ないけど、古市さんからみた朝井リョウさんの目が死んでいる。というのが気になりました。社会学者っていいなぁ。2014/11/18

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