出版社内容情報
ダチョウの卵が、人類の救世主になるワケ!
新型インフルエンザが猛威をふるった2009年、ダチョウ抗体入りマスクが空前のヒットとなり、一躍注目されたダチョウの卵。今年は、花粉症を防ぐ抗体が出来て、春の花粉の飛翔時期に大変な話題となりました。現在約500頭のダチョウを飼育し研究を続ける、京都府立大学・塚本康浩博士の研究とダチョウ抗体の驚異の力を一冊に。
新型インフルエンザ抗体から虫歯菌抗体、ノロウィルス抗体、HIV抗体の開発。皮膚炎の治療、ニキビ治療など、様々な新薬も日々研究開発されています。癌の転移を防ぐ力があることも分かってきました。
そしてこの春、アトピー性皮膚炎の大きな原因である黄色ブドウ球菌の抗体が出来、抗体入り化粧品が発売されました。アトピー患者は約540万人、症状の自覚がある人を含めると1800万人と言われています。まさに、アトピーの救世主! また、花粉症になったダチョウから採った抗体で、花粉が粘膜に付着するのを防ぐスプレーやマスクも商品化されました。
この3年間のダチョウ博士の抗体開発物語・・・まさに人類を救う、新たな「ダチョウパワー」を追います。
【編集担当からのおすすめ情報】
既にアトピー性皮膚炎の原因である黄色ブドウ球菌の抗体によって、炎症やかゆみを抑える美容クリームは商品化され、口コミで本当に悩んでいる方たちの間に広がっています。多くの人が悩む病気の救世主になる抗体を次々と開発したいと、ダチョウと格闘するダチョウ博士・塚本康浩教授の姿は、これから社会に出る若者や学者の卵にも、大きなビジネス・チャンスをつかみたい人にも読んでもらいたい一冊です。
【序章】 ダチョウに魅せられて
【第一章】 アトピー肌の再生を目指して
女子大生が絶賛したジェル/悩みのもとは痒みにあり/きっかけは食中毒対策/いいものを作りたいだけ/大学時代のパトロン/運命に導かれる人々/理想の処方を求めて/夢をのせた化粧品
【第二章】 僕がダチョウに出会うまで
虫と鳥が大好きな自然児/鳥飼の名人になる/獣医への道を歩む/ニワトリと歩んだ学生時代/いいものを作りたいだけ
【第三章】 ダチョウの秘めた力を引き出す
ダチョウ牧場へ通う日々/ダチョウの破格の生命力/抗体研究への大転換/ダチョウを飼ってみた/血清からの抽出作戦に失敗/ダチョウの卵に見つけた答え/抗体についてのマジメな解説
【第四章】 鳥インフルエンザを阻止せよ
産学提携ベンチャーに乗り出す/インドネシアで抗体を試す/ダチョウ抗体マスク完成/再びインドネシアへ/二〇〇九年のパンデミック
【第五章】 無限のダチョウパワー
ダチョウとともに京都へ引っ越し/空気清浄機への応用/思わぬ方からの電話/予定外に発見した花粉症の抗体/若者の永遠の悩みを解決する/人間の「群れ」を管理する/さらに大きな病を治すために/宿敵ガンも抗体で治す/HPVとHIV
【終章】 与えられた命の意味
あとがき
目次
序章 ダチョウに魅せられて
第1章 アトピー肌からの再生を目指して
第2章 僕がダチョウに出会うまで
第3章 ダチョウの秘めた力を引き出す
第4章 鳥インフルエンザを阻止せよ
第5章 無限のダチョウパワー
終章 与えられた命の意味
著者等紹介
塚本康浩[ツカモトヤスヒロ]
1968年京都生まれ。獣医学博士。京都府立大学大学院生命環境科学研究科教授。大学発ベンチャー「オーストリッチ・ファーマ(株)」を設立。約500羽のダチョウを飼育し、卵から様々な抗体を精製、実用化を日々研究中。2009年産学官連携功労者表彰「文部科学大臣賞」を受賞。2012年「花粉抗体入りマスク」「アトピー用化粧品」の開発にも成功(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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