話す写真―見えないものに向かって

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  • サイズ A5判/ページ数 255p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784093881128
  • NDC分類 740.4
  • Cコード C0095

出版社内容情報

写真家畠山直哉が真摯に語りかける“写真の今”

石灰石鉱山の写真集『LIME(ライム) WORKS(ワークス)』で一躍注目を浴び、いまや日本のみならず世界的に活躍する写真家・畠山直哉。石灰工場、石灰石鉱山の発破の瞬間、都市のビル群などのたぐいまれに美しいプリントで多くのファンを獲得している。撮影対象の面白さと写真の美しさで話題になることの多い畠山だが、いっぽうで「ことばを発する写真家」としても知られている。
本書は、畠山のことばの中から、講演・講義といった、「話された写真」についてのものを集めて、一冊にまとめる。畠山の〈見ること、認識すること、考えること〉から紡ぎ出された写真についてのことばの中から、さらに、聞き手に伝え、理解を促すことを念頭に考えられた「話し言葉としての写真論」を並べてみると、思考と認識の手段として写真を選んだ、日本にこれまでにあまりいなかった「考える写真家・畠山直哉」が浮かび上がってくる。「写真とは何か」ということを絶えず問い続ける真摯なひとりの写真家の姿である。デジタル時代をむかえて、大きく概念を変えつつある写真について、もういちどきちんと考えるきっかけとなる一冊としたい。

【編集担当からのおすすめ情報】
2010年7月17日?8月14日まで、東京のタカ・イシイギャラリーにて新作による個展「線をなぞる/山手通り」が開催されます。

畠山 直哉[ハタケヤマ ナオヤ]
著・文・その他

内容説明

写真家畠山直哉トーク集。言葉は写真に追いつくか?写真家にしかできない話。

目次

第1章 仕事について話す(爆発は芸術か?;「川の連作」について;見えるもの、見えないもの;私の場合 ほか)
第2章 歴史について話す(暗い部屋;写真家と科学者;写真家とアーティスト;写真をはじめから考える)

著者等紹介

畠山直哉[ハタケヤマナオヤ]
写真家。1958年、岩手県陸前高田市生まれ。84年筑波大学大学院芸術研究科修士課程修了。85年から石灰石鉱山とセメント工場の撮影を始め、その連作をまとめた写真集『LIME WORKS』(96年)と写真展「都市のマケット」により第22回木村伊兵衛写真賞受賞。都市の原料、都市の外観、都市の裏側などを撮影テーマとしながら、人工と自然に関する写真を発表し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アマヤドリ

12
インタビューを読んで畠山さんの著作に触れて、何をどういうふうに考えている方なのか知りたかった。写真の歴史や芸術と写真の関係のようなことに関する流れを辿るおおまかな手がかりにもなりそう。2011/04/10

sibafu

3
石灰石鉱山の発破の瞬間の写真集『BLAST』や東京の半地下の川の写真、東京の俯瞰写真などを撮る写真家、畠山直哉さんの講演集。そのテーマは自身の作品について、写真の歴史、光と写真について、写真と建築物、アートとはなにか写真はアートかなど。とりあえず漠然と写真というものに興味のあったぼくにはちょうど良かった。良い写真を撮るために写真家がいかに苦労していかに創意工夫しているかがわかる。畠山さんの写真をもっと見たくなり、自分でも写真を撮りたくなる。しかし写真というものへの意識のハードルが上がってしまうのも事実。2014/02/02

hosakanorihisa

2
サブカルチャーでない、正当な芸術としての写真の本。変なこだわりや妬みそねみは無いのはポイント。2010/07/17

takao

1
ふむ2022/05/16

ブラウン

1
講義・講演を纏めたもの。話はいささか整いすぎていた。そこに見受けられるのは複雑に織り込まれた事実の模様ではなく、そぎ落とされたフィクションの単純さのようだった。私は、それについてほとんど丸一日考えていた。私は窓際に行ってシェードを上げ、窓を大きく開けた。空からは、春の日差しが降り注いでいた。2015/03/10

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