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出版社内容情報
沖縄の海に、きれいなサンゴを取り戻したい! たったひとりでサンゴの養殖、移植、そして世界初という人工での産卵に成功した金城浩二さんの格闘の日々を綴る感動ノンフィクション。
内容説明
「これからは、サンゴの養殖をやっていく」突然の転身について、かあちゃんに話した。家では、3人目の子どもが生まれる直前だった。かあちゃんは、でっかい腹を撫でながらしばらく考えていた。「お父さんならきっとできるよ」返ってきたのは、とびきりの笑顔だった。沖縄の海にきれいなサンゴ礁を取り戻したい―。ある夫婦が挑んだ4000日の物語。
目次
序章 コーラルマンとしての出発
第1章 手探りのスタート
第2章 山あり谷ありサンゴあり
第3章 サンゴ 天国と地獄
第4章 僕とかあちゃんの日々
第5章 サンゴのこれから
著者等紹介
金城浩二[キンジョウコウジ]
1970年、沖縄県生まれ。98年に沖縄のサンゴの大規模白化を目の当たりにし、サンゴの養殖を仕事にすることを決意。05年、養殖して移植放流したサンゴが世界初の産卵に成功。07年、「人間力大賞」受賞。「内閣総理大臣奨励賞」受賞。現・有限会社「海の種」代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糜竺(びじく)
13
ナイナイの岡村が演じた映画「てぃだかんかん」の主人公が書いたノンフィクションです。ごく一般人の彼が、世界で初めて、サンゴの養殖に成功した話です。ホント紆余曲折ありましたが、諦めない心を持って、そして、素晴らしい家族、温かい仲間の支えがあって養殖を成功させました。彼の、減っていくサンゴをなんとかしたいという、まっすぐな純粋な思いがヒシヒシと伝わってくる内容でした。2012/08/11
コジローラモ
3
以前映画やってましたよね。沖縄の珊瑚減少に危機感を持ち、珊瑚の養殖に立ち上がったひとりの男の体験記。この人は山あり谷ありの壮絶な人生経験から、自分にとって大切なものがちゃんとわかっている。だから本当は頭が良いけど偉ぶることなく、シンプルに自分の想いだけをこの本で語っている。それが何とも魅力的だからすごいです。この書籍自体は誰もが読めることへの配慮からか、とても簡潔にまとめられています。たぶん映像のほうがその場の臨場感とか苦難の重みを感じられそうなので、そっちも観てみたいですね。2016/05/02
けんとまん1007
2
以前、テレビでやっていた金城さん。図書館で何気なく手にとってみたら、これだった。読みながら、そうだ!と納得するところがとてもたくさんあった。百聞は一見にしかずというのは、言い古された言葉なのだが、まさに、そのとおり。それと、短期的な視点でしかものを見ない、今のこの国のメデイアやお役人、学者先生など。確かに、机上の世界も大切で、理論的な裏づけは必要だと思うし、現場だけではわからないこともたくさんある。しかし、この成功の一番の要因は、金城さんの思いと、ご家族の思いだと思う。素晴らしい!2011/06/12
ふさたろう
2
本当に、ほんっとうに普通の人が、苔の一念でサンゴの養殖に成功する話。あきらめなければ夢に近づけるというのは本当かなと勇気づけられる。(ただものすごい苦労は強いられるだろうけれども)養殖サンゴの産卵に成功し、大学の研究者に対しても、自信を持って堂々としていられるということも本当にいい。実際に行動する者に幸あれ。みんなのおかげ。自分一人では何もできない、確かにそれも真実だけれど、こうありたいという強いヴィジョンに立ち向かって行く力が、きっと皆を動かすのでしょう。2010/09/10
dani
0
この本の初版が出たのが2010年。で、2017年の現在も『海の種』の活動は続いているようで何より。サンゴ移植してみようかなー。『さんご畑』見学できるのかなー。2017/09/10