出版社内容情報
23歳で全身マヒになった重度障害者が、まだ見ぬガンジス河を心の支えにリハビリを続け、1998年秋、まずネパールへ出発。そこで出会った18歳のジュカライを介護人に、アジア8か国1年間の旅を続けた感動の手記。
23歳で全身マヒになった著者が、7年後、車いすで8カ国1年間のバックパック旅行にでた。介護者には見ず知らずの外国人を、と決めた。ネパールで出会ったジュカライは18歳の大学生。若すぎる、頼りない、でも、純粋で好感が持てる。「彼となら一緒に旅ができそうだ」不安と期待が相半ばする旅立ちだった。 ガンジスでの沐浴、ジュカライが見た初めての海、ネパール人という理由で生じたビザ取得の障害……。迷い、悩み、ぶつかり合い、ジュカライを思いやりながらも、「生きる力を取り戻すため」という自分の旅の意味を、本当には伝えきれないもどかしさ。行く先々で感動や発見があり、困難や迷いも生じる。そうして二人でつくりあげた旅だった。 帰国後に日記をもとに綴った、介護する側とされる側の戦いの記録。
内容説明
事故で全身マヒになった著者の「命の旅」日記。介護者ジュカライ(十八歳ネパール青年)と一年間の旅へ!ぼくは「生きる力を取り戻す」。
目次
第1章 ガンジス―インド・バラナシ
第2章 旅の始まり―ネパール・バクタプール、ポカラ‐インド・カルカッタ
第3章 海へ―インド・アジャンター、エローラ、コーチン、トリバンドラム
第4章 すれ違い―スリランカ・コロンボ、キャンディ、マータラ‐タイ・バンコク、チェンマイ
第5章 重なる街―カンボジア・プノンペン、シュムリアップ‐タイ・チェンラーイ‐ラオス・ルアンプラバン、ビエンチャン
第6章 旅の終わり―ベトナム・ホーチミン、ハノイ‐チベット・ラサ‐ネパール・バクタプール
著者等紹介
山之内俊夫[ヤマノウチトシオ]
1968年7月29日、宮崎県佐土原町生まれ。87年、宮崎県立宮崎北高校卒。受験勉強を2年続けるのは嫌、と大阪でフリーター生活を始める。ウエイター、運送業、警備員などのバイトでためた資金で、89年7月から5カ月間、中国をバックパック旅行する。90年3月、大阪市北区の不動産会社に就職。91年8月13日、海水浴場での飛び込み事故で頸椎を損傷し、首から下が麻痺する重度障害者に。病院、障害者センターでのリハビリを終え、95年9月、NPO団体「自立ステーション・つばさ」の支援を受け、東京都多摩市で一人暮らしを始める。「自立ステーション・つばさ」メンバー、「多摩市公的介護保障要求者組合」メンバー、「多摩市福祉の街造り協議会」メンバーとして活動。現在、宮崎県宮崎郡佐土原町の実家で両親と同居。「障害者が気軽に利用できる民宿づくり」を夢に、2000年内に宮崎市で一人暮らしを始める予定
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感想・レビュー
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