出版社内容情報
作家立松和平が渾身の力をふりしぼって日蓮聖人の真実の姿に迫る伝記絵物語です。室町時代制作の絵巻『日蓮聖人註画讃』の中から、日蓮聖人ご一生の50名場面をオールカラーで紹介。日蓮聖人のやさしさがいっぱい。
日蓮聖人が故郷の清澄寺(千葉県)で立教開宗を宣言してから750年という記念の年がやってきます(2002年4月28日)。いま日本の国は新しい世紀を迎えたというのに、政治から経済、社会生活に至るまで混沌としています。人心も腐り始めているように思います。まさに日蓮聖人が生きた鎌倉時代の風潮に似ています。日蓮聖人は強い抵抗勢力には生命を賭して対決しました。しかし、弱い者に対してはこれ以上はないというやさしさで対応しました。そのめりはりある生き方が多くの人びとの共感を得るのです。この本は、室町時代の絵巻『日蓮聖人註画讃』の名場面に、癒しの作家立松和平が書き下しの物語を付した日蓮聖人伝記絵物語です。ゆったりとした気持でお読みください。
内容説明
たび重なる迫害を受けながら、人間らしいやさしさを失わなかった日蓮聖人。作家立松和平が渾身の力をふりしぼって日蓮聖人の真実の姿に迫る伝記絵物語。絵巻『日蓮聖人註画讃』の名場面をオールカラーで掲載。
目次
第1章 求道と遍歴(その時代;御誕生;出家 ほか)
第2章 開教と苦難(唱題開教;法華経の行者;法難 ほか)
第3章 如来使の自覚(上行菩薩の生まれ変わり;月に語る;弟子を思う ほか)
著者等紹介
渡辺宝陽[ワタナベホウヨウ]
1933年東京都生まれ。文学博士。立正大学仏教学部卒業、同大学大学院博士課程(仏教学)修了。現在、立正大学仏教学部教授・同日蓮教学研究所長。日本印度学仏教学会理事・日本宗教学会常務理事
立松和平[タテマツワヘイ]
作家。1947年12月15日、栃木県宇都宮市で出生。早稲田大学政経学部卒業。1970年、在学中に文学作品『自転車』で第一回早稲田文学新人賞を受賞。卒業後、土木作業員、運転手、魚市場の荷役などの職業を経験したあと、故郷に戻って宇都宮市役所に勤務した。1979年から文筆活動に専念する。1980年、小説『遠雷』で第二回野間文芸新人賞1986年、アジア・アフリカ作家会議の「85年度若い作家のためのロータス賞」1993年、『卵洗い』で第八回坪田譲治文学賞1997年、小説『毒―風聞・田中正造』で第五一回毎日出版文化賞受賞。日本国内/国外を問わず各地を旺盛に旅する行動派作家として知られ、活力あふれる描写とみずみずしい感性が多くの読者の共感を得ている。近年、とくに自然環境保護問題に取りくみ、積極的に発言している
安中尚史[アンナカナオフミ]
1964年東京都生まれ。立正大学仏教学部卒業。同大学院博士課程修了。現在、立正大学仏教学部助教授
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