のり平のパーッといきましょう

のり平のパーッといきましょう

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  • サイズ B6判/ページ数 430p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093872607
  • NDC分類 775.2
  • Cコード C0095

出版社内容情報

戦後喜劇史に偉大な足跡を残した三木のり平の芸、笑い、酒、友人、遊びなど七十余年の全人生を聞き書きで構成。抱腹絶倒のエピソードと絶妙な語り口のうちに、下ネタと楽屋落ちに終始している現今の、喜劇と称する代物を痛烈に弾劾する、喜劇役者の痛快な自伝。

 先頃亡くなった三木のり平の全人生を、約10ヶ月、20数回のインタビューを通して、聞き書きで構成した。三木のり平は、商業演劇では「雲の上団五郎一座」、映画では「社長シリーズ」などで戦後喜劇史に偉大な足跡を残した。また、新劇人としてもすこぶる存在感のある芸を披露し、最後の舞台となったのは、新劇の「山猫理髪店」(別役実・作)だった。演出家としての三木のり平も忘れることは出来ない。菊田一夫作「放浪記」を菊田氏の死後約1時間縮めたが、それまで数百回主役を演じた森光子にも、どこをいじって短くなったかわからなかった、というのは有名なエピソードである。 その三木のり平の生い立ちはもとより、芸、笑い、友人、遊び、酒など70余年の波瀾万丈の人生は、大きなドラマである。 目次の一部をご紹介する。 「花街の少年」「コメディアン誕生」「社長漫遊記」「飲む打つ買う物語」「恋文」……。ここには、喜劇に生き、舞台を愛し、人生を堪能した男の物語が詰まっている。

内容説明

これは不世出の喜劇役者にして秀れた喜劇演出家の遺言状である。けれども、これはただの遺言集ではない。抱腹絶倒のエピソードと絶妙な語り口で鎧われた、じつにおもしろい一代記でもある。そればかりか、喜劇の思想と方法をすっかり見失って下ネタと楽屋落ちに終始している現今の、喜劇と称する代物に対する痛切な弾劾状でもある。

目次

序章 ちっぽけ酒場
1章 けものみち
2章 コメディアン誕生
3章 社長漫遊記
4章 飲み打つ買う物語
5章 狢
6章 酔談粋談
7章 恋文
終章 大雪の夜

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

姉勤

24
先日、ご子息の三木のり一氏の訃報を聞き。落語会等の打ち上げの酒席で何度か同席したこともあり、本書を手に。後悔先に立たずとは尤もで、本書を何でもっと前に読んでおかなかったのか、と。昭和芸能史というか世相、世情を喜劇人のフィルターを通して観る。著者によるのり平氏晩年の聴き書き。自身の語るバイオグラフィー、戦後の舞台喜劇の流れや著名人との人脈、付随するエピソード。酒、破礼(バレ:スケべ)話や博打の作法など”遊び”の話、ひいては芸論、人間論を語っていても、粋なもの、洒脱さも忘れないインタビュー。豊かさとは何か。2022/07/23

ヨーイチ

23
56年生まれの小生が物心付いた頃には、知らぬ人とて無い喜劇界の重鎮。高校時代から演劇関係の本を読むようになったが、この分野は何故かスルーしていた。歌舞伎、ミュージカル、テント芝居、新劇、見なきゃいけない物が多すぎた時代。伝説の「雲の上団五郎一座」くらいは見ておきたかった。本書の特徴はドキュメンタリー風を貫いていることで、大先生に対した若いライターの緊張感まで伝わって来るような受け答えが臨場感たっぷりで楽しい。演劇の立場から言うと東京喜劇界の衰退がのり平の活躍の場を限定したとは言えると思う。続く2022/12/10

3
桃屋のCMでお馴染みの喜劇俳優、三木のりへい。戦前から戦後にかけての生活、その中で喜劇俳優としてどうやって生きたのかを本人が語っているのをインタビュー形式で記録した本です。インタビューとはいえ、ほぼほぼエッセイと同等なので、楽しく読めると思います。メガネをずらす芸を「鼻めがね」と呼んでいて、大村崑さんと似ているなと思っていましたが、じつは譲っていたエピソードとかもあり、意外すぎる話がばかりで面白かったです。2021/08/28

takao

0
3年間のインタービュー 2016/09/20

イカ男

0
三木のり平が全盛時代の舞台、映像としての記録がなくまことに残念。映画は監督の作品で、役者は部品にしかすぎないとの指摘に妙に納得しました。本のあちらこちらに、語源についての講釈があり、勉強になりました。なぜ祝儀袋のことを、ポチ袋というのか、ご存知ですか?(P271参照)2012/05/08

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