出版社内容情報
小説化された『三國志』の七分が史実、三分が虚構の虚構部分を分析し、正史『三國志』に基づき解明。諸葛孔明、関羽ら105人の英雄が生き生きと蘇る、真・人物列伝。ファン必携の一冊。
『三国志』の人気は根強い。しかし、羅貫中の小説『三国志演義』は「七分が史実、三分が虚構」で読者を悩ます。吉川英治の『三国志』も羅貫中の小説の展開に沿っており、虚構の部分を引き継いでいる。本書は歴史家・陳寿の正史『三国史』に基づき、物語を織りなす2000人にも及ぶ登場人物より厳選した105人の英雄、姦雄、梟雄たちの生涯を描いて「三分の虚構」を解明する。同時に『演義』を小説化した羅貫中の脚色の妙を記す。立間祥介氏は「吉川『三国志』や『三国志演義』の読者は本書によって、小説の面白さを再認識できるはずである」との文を寄せている(所収「本書を推す」より)。また、「泣いて馬謖を斬る」の馬謖は、はたして誅殺されたのか、獄死したのか、はたまた自殺したのか、独自の推理でその死の真相に迫るなど、著者の鋭い人物観、歴史観が随所に見られる。本書が、吉川『三国志』で〃入門〃し、より真実に迫ろうとする三国志ファン、マニアにとって恰好の書となることを期するところ大である。また、複雑な登場人物を整理して解説しているので、三国志のパソコンゲームを楽しんでいる方には、そのおもしろさを何倍にもしてくれる、手離せない一冊となろう。
内容説明
中原を駆けぬけた百五人の生涯を徹底追究。
目次
魏の章
蜀の章
呉の章
後漢の章
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- 和書
- 名作物語 学生文庫