出版社内容情報
数々の作品を世に残し、昭和56年、不慮の飛行機事故で52歳の生涯を閉じた向田邦子。彼女の作品の数々に綴られた父への絶対的な愛の軌跡を辿り、あまりにも父に魅せられてしまった作家の心のヒダと風景を浮き彫りにする。
<目次> 一 変身する美神 1 日々の祝祭 2 日付のない日記 二 父への熱い視線─「父の詫び状」を中心に 1 はじめに父ありき 2 小市民的ホームの夢 3 神聖悲喜劇 4 父からの旅立ち 三 家族愛のドラマ─「家族熱」「あ・うん」をめぐって 1 悲劇への傾斜 2 不在の父 3 妻の座への妄執 4 愛の共同体 四 疾走する父たち─小説のなかの家長 1 小説家への変身 2 日常のなかの闇 3 不安な家長たち 4 堕ちた家長たち 5 日常のなかの非日常 五 父を恋ふる記─向田邦子の心の風景 1 父への回帰 2 向田邦子の言語空間 3 ライバルの誕生 4 三角形の愛 5 家族愛の構図 6 装いの美学 7 ふりむきの文学 8 エピローグ・ロトの娘 あとがき 年譜
内容説明
向田作品の底には父を主題とする旋律が流れている。〈父〉は向田作品のキーワードといえる。その父語りをつうじて、作家向田邦子とその作品世界に近づこうと試みたのが本書である。
目次
1 変身する美神
2 父への熱い視線―「父の詫び状」を中心に
3 家族愛のドラマ―「家族熱」「あ・うん」をめぐって
4 疾走する父たち―小説のなかの家長
5 父を恋ふる記―向田邦子の心の風景
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