出版社内容情報
平凡以下だが令和のニューヒーロー、誕生!
自己主張が苦手なOL、及第点で満足している中学教師、野心を抱くホスト、ブラック企業で病んでしまった青年……。そんな彼らの共通点は、山田太郎に出逢ってしまったこと! 山田太郎は、中学の宿題「十年後の目標」に、「一生懸命、生きています」と書くほどのリアリスト!? 家族を残して家出してしまった父の代わりに、山田太郎は妹の学費を稼ぎ、母の介護費用を支払うため、職を転々としていた。その愚直なまでの姿勢が、かかわっている人間たちを変化させていく。生きづらさを感じる時代にあらわれた、令和のニューヒーローの物語!
【目次】
内容説明
令和の新たなヒーロー、誕生!目標は「一生懸命に、生きる」こと…。
著者等紹介
水沢秋生[ミズサワアキオ]
2011年『ゴールデンラッキービートルの伝説』で、第七回新潮エンターテインメント賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
120
あぁ・・連作8話、どれもそれぞれが織りなす「山田太郎」との話。そこから「山田太郎」の人となりが浮かんでくる。どこまで行っても「山田太郎」は「山田太郎」なのだ。それが実に沁みるのだ。発する言葉は誠。考える時間は珠玉。動いた後には花が咲く(←いや、実際には咲かないけれどね)その花が実を結ぶのは関わった人間たちなのだ。なのに・・何故居ない。『一生懸命、生きている。』あぁそうだね。一生懸命に生きたね。読後は装画のどの山田太郎も愛おしくて・・しみじみ泣けた。2026/03/31
chimako
68
見た目は南瓜か馬鈴薯か。少年の頃からずんぐりむっくりでイケメンとは言い難かった山田太郎。しかし心根はもぎたての果物のように瑞々しく、湧いたばかりの伏流水のように透明で混ざり気がない。素直で良心がにじみ出る。そんな山田太郎の一生を振り返る物語。裕福な暮らしから一転父親の失踪でバイトに明け暮れる日々。妹の進学のためにはホストにもなる。反応は遅くとも真剣さが補い誰もが彼を好きになる。長く何でも屋で働き、妹の息子をこよなく愛し、母の入所する施設で出会った人と結婚し、短い一生を終えた時彼は永遠となった。泣けました。2026/04/18
アーちゃん
43
2026年発行、書下ろし。初読みの水沢秋生さん。坊主頭にじゃがいものような体形で何を考えているのかよく分からないけれど、実は心優しい山田太郎をめぐる8人の話。1989年で高校を中退し身体の弱い母にかわり妹の受験代を稼ぐためコンビニでバイトをする話から始まり、ホストに探偵や便利屋と職を変えても全くぶれないキャラと少しずつ分かる彼の家庭の事情、そしてさりげなく出てくる各話の人物たちとの繋がりが面白い。「NHK高校講座地学」で勉強したと真面目に話す山田太郎。さすがにヒーローとは思わないがいい人だと思った。2026/05/01
さちこ
34
凄い本を読んだ!3で引き込まれ、5で泣いて心が綺麗になる気がした。ロバの背の藁がキーワード。2026/04/21
rosetta
30
★★★☆☆軽い障害でもあるんじゃないかと思わせる変な人山田太郎。彼とすれ違った8人が主人公になる8つの短編。学習能力よりも親の資産が重視される中高大一貫校に入るくらいだから子供の頃は家庭は裕福だったのだろうが、父親が失踪し学校を中退して家族を養わなければと考えた山田太郎。結局その人生で何かを成し遂げたわけではないけど一生懸命生きた。一足の靴とは両足分が揃った状態のこと、ハイヒールの片方をなくして「一足きりになって」(P8)というのは間違い。小学館ともあろう大出版社がこんなミスを犯すとは出版不況も末期だな2026/04/06




