出版社内容情報
史上初、台湾侵攻!歴史小説の巨人、最新刊
国境を脅かす騎馬民族の大軍を何度も退け、明王朝を堅守し続けた名将・袁崇煥(えんすうかん)が、私欲にまみれた宦官たちの讒言によって処刑された。明朝の終わりの始まりだった。若き崇禎帝(すうていてい)は人民の困窮などには目を向けず、自らの独裁君主権を脅かされることばかりを恐れた。ほどなく、李自成(りじせい)の反乱によって明は滅亡した。
その年、20歳を迎えた青年がいた。青年は、漢土の沿海で最も恐れられた海賊の子だった。幼い頃から聡明だったその青年は科挙の生員(受験資格者)となり、南京の太学で儒学を修めた。青年の名を、鄭成功(ていせいこう)といった。
明王朝が倒れ、満州の騎馬民族が国号を清とあらため漢土を席巻、明の旧臣らが続々と清に寝返っていく中で、「抗清復明」を高らかに掲げて青年は国を作った。
台湾島に建てられたその国は、わずか22年の間だけ幻のように耀いた。
【編集担当からのおすすめ情報】
「飯嶋和一にハズレなし」と称される歴史小説の巨人、
『星夜航行』以来7年ぶりの最新作がついに刊行!
中国大陸、そして台湾へ……
17世紀の漢土沿海で繰り広げられた激動と、歴史を紡いだ人々の矜持を、独自の視点で辿っていく雄大な物語。
どうぞお楽しみください。
【目次】
内容説明
人民の多くが我欲に走り、人を騙すことにばかり奔走する―「信」の失われた世界に、再び「信」を取り戻すために、その青年は武人として生きる決意をした。1661年、西洋人がフォルモサと呼んだその島に青年が建てた国は、わずか22年の間だけ幻のように耀いた。寡作ながら全て傑作!歴史小説の巨人が七年ぶりに完成させた、迫力の一千枚!!
著者等紹介
飯嶋和一[イイジマカズイチ]
1952年、山形県生まれ。83年「プロミスト・ランド」で小説現代新人賞、88年「汝ふたたび故郷へ帰れず」で文藝賞、2000年『始祖鳥記』で中山義秀賞、08年『出星前夜』で大佛次郎賞(同年、「キノベス!」第1位)、15年『狗賓童子の島』で司馬遼太郎賞(同年、週刊朝日「歴史・時代小説ベスト10」第1位)、18年『星夜航行』で舟橋聖一賞(同年、週刊朝日「歴史・時代小説ベスト10」第1位)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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きっしょう