出版社内容情報
“地方創生の真実”を暴く!
大ベストセラー『震える牛』『ガラパゴス』に連なる樫山順子シリーズ最新刊!
北海道警から山梨県警に異動した樫山順子は、大規模農場開発に怪しい動きを嗅ぎつけた。地元政治家らの間で暗躍するのは、かつて規制緩和の名のもと経済を壊した男。中国の強欲投資家も加わった資本主義の魔手から、樫山は山岳の楽園を守れるか。
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナミのママ
72
北海道警から山梨県警に異動した〈樫山順子シリーズ〉2作目。今作も実在する会社、政治家が想像できてリアルな事件。自然豊かだが高齢化が進む北甲州町を大規模農場で地方再生させようとする計画が湧き上がった。かつて政治の裏で暗躍したもの引退し移住してきた古賀は、この計画の主催者に不穏なものを感じる。一方で山梨の役人が頻繁に上京しているとの情報から樫山たちも追い始める。からくりは何か、緊迫感せまる逮捕劇。用意周到に計画された地方を食い物にする事件に、はらわたが煮え繰り返る。どうかフィクションでありますように。2025/06/27
がー
1
震える牛とガラパゴスをかなり昔に読んでいて、ここ最近で、アンダークラス→覇王の轍→不発弾→EXIT と読んで、最新作楽園の瑕まで走り抜けた。今回は日本を壊した竹中平蔵と地方創生がベースに物語が進んでいく。東京から北海道、そして山梨県へ転勤になったキャリア警察官僚の樫山、EXITの後消えて山梨県に移り住んだ古賀、育った記者の池内が絡んで、地方創生の裏にいる貪欲な企業、政治家を暴いていく。田川、樫山、古賀シリーズを一気に読んだ。これから、樫山、池内、そしてキャリアの浅田が楽しみだ。2025/07/01