出版社内容情報
「ベトナム人? お母さんが?」
サラリーマンの夫と二人の子どもと暮らす真依子は、近所のスーパーの総菜売り場で働く主婦だ。職場でのいじめに腹を立てたり、思春期の息子・賢人に手を焼いたりしながらも、日々は慌ただしく過ぎていく。
大学生の娘・奈月が、夏休みに友人と海外旅行へ行くと言い出した。真依子は戸惑った。子どもたちに伝えていないことがあった。真依子は幼いころ、両親や兄姉とともにボートピープルとして日本に来た、ファン・レ・マイという名前のベトナム人だった。
真依子の母・春恵(スアン)は、ベトナム南部ニャチャンの比較的豊かな家庭に育ち、結婚をした。夫・義雄(フン)が南ベトナム側の将校だったため、戦後に体制の変わった国で生活することが難しくなったのだ。
奈月は、偶然にも一族の故郷ベトナムへ向かう。戦争の残酷さや人々の哀しみ、いまだに残る戦争の跡に触れ、その国で暮らす遠い親戚に出会う。自分のルーツである国に深く関心を持つようになった奈月の変化が、真依子たち家族に与えたものとは――?
【編集担当からのおすすめ情報】
野間児童文芸賞、坪田譲治文学賞をダブル受賞した『しずかな日々』、
累計約20万部のヒット作『るり姉』、
神奈川本大賞受賞の『明日の食卓』。
家族小説の気鋭が、ベトナムから来日した
ボートピープル一家のその後を描く意欲作です。
内容説明
「ベトナム人?お母さんが?」娘、二十歳の夏。家族の秘密を伝える日がやってきた―『るり姉』『明日の食卓』家族小説の名手が70年代末に来日したボートピープル一家のその後を描く新境地。
著者等紹介
椰月美智子[ヤズキミチコ]
1970年神奈川県小田原市生まれ。2001年『十二歳』で講談社児童文学新人賞を受賞。『しずかな日々』で07年に野間児童文芸賞、08年に坪田譲治文学賞を受賞。17年『明日の食卓』で神奈川本大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
mint☆
美紀ちゃん
fwhd8325
なゆ