出版社内容情報
経済界が震撼!衝撃の内幕小説待望の第二弾
ごく限られた関係者しか知りえない事実を多数散りばめ、小説ではなくノンフィクションではないかと経済界を震撼させたベストセラー『トヨトミの野望』(小学館文庫)。覆面作家・梶山三郎の正体も、大物経済記者か、内部の関係者かと取り沙汰された。その待望の続編がついに刊行。巨大自動車企業は世界市場で生き残れるか。ひ弱な創業家社長は権力闘争に勝利できるか。フィクションかファクトか? 深読みすればするほど面白い、超弩級企業小説。
内容説明
IoT、EV=電気自動車、自動運転、ライドシェア―激変する自動車業界で、FCV=燃料電池車の戦略がはずれ、周回遅れとなったトヨトミ自動車は生き残れるのか?
著者等紹介
梶山三郎[カジヤマサブロウ]
経済記者、覆面作家。2016年10月18日、『トヨトミの野望 小説・巨大自動車企業』(講談社)で衝撃デビュー。同書は2019年10月、小学館文庫に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
356
前作では、武田という稀代の経営者がストーリーを牽引したのに対し、今作にそれに該当する人物は登場しない。統一の小物感は相変わらず、内向きな視点で社内政治に汲々とした人間ばかりとなったトヨトミ。陰謀小説として読めばソレもアリだろうが、如何せん、現実を下敷きにした物語なので、最後のカタストロフだけ完全創作する訳にもいかず、少し歯切れが悪くなってしまったようだ。ただ、個人的にはこの浅ましい人間模様も好きで、もっと大分量で読んでみたかった。それにしても統一、根っこの人間性には成長が見られず、たまに一瞬だけ覚醒する。2020/04/03
starbro
242
1月に読んだ『トヨトミの野望』に続いて、続編です。やはり二番煎じ感は否めませんが、興味深く読みました。未来予想の部分は、将来どうなるか解りませんが、ここ10年間で世界の自動車業界が激変することは確かです。2020/03/02
かずー
84
覆面作家によるトヨタの内部を描いた作品の続編。どこまで真実か定かではないがリアルに感じる。今回はEV開発を中心に展開される。EVを量販車にするためには航続距離を伸ばす必要がある。バッテリー容量を増やせば伸びるが高額になってしまう。難しい問題である。トヨタの社長は大変だと思わされる。2020/12/24
速読おやじ
66
前作は歴史をなぞった99%実話との噂もあるようなノンフィクション的な要素が強かったが、本作品はあくまでもビジネス小説としての面白さで勝負している。後半の怒涛の展開には痺れた。さて、本物のトヨタは何を目指すのか?リアルストーリーもまた興味深い。2019/12/22
うわじまお
64
いや、前作と同様、とても面白かった! 世界の自動車業界の動向についてわかりやすく勉強させてもらいました。やっぱりテスラが図抜けているなあ。トヨタのあの人とか、あの会社のあの人とか、照らし合わせて想像しながら読むといいですね。2020/08/21