出版社内容情報
すべては、謎の1通のメールから始まった。
千葉県西部で通り魔事件が発生、被疑者と思しき女性はその場で取り押さえられた。
月刊誌「ディケイド」で事件・事故を中心に活動するライター永野昭一は、ふとした契機で、逮捕された女性・中内潤子が、取材対応用などに設けている自分の公開アドレスに不可思議なメールを送り付けていたことに気づく。「ガイアトライブに殺されます」。それは、マルチ商法が疑われている自然食品などを扱う会社を名指しで呪詛するような内容のものだった。
永野は、事件との関りを追い始めるが・・・。
内容説明
ライター・永野昭一は、ある日、一通のメールを受け取った。それは、千葉で起こった通り魔殺人の被疑者からのものだった―驚愕のノンストップギミックスリラー。
著者等紹介
アッシュ・スミス[アッシュスミス]
1968年東京都生まれ。『千葉の殺人』がデビュー作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
305
本屋で見かけて気になった作品。書店員絶賛のコメントが帯に寄せられている。読んでみた感想としては、至って平凡だけど、字が大きくて頁数も少ないから、本を一冊読みきった満足感をお手軽に得られたかな、という程度。有無を言わせぬ圧倒的な展開だの、驚きの連続だのはどこにもない。ネットワークビジネスや幼児趣味などの、人目をひく題材を随所に振りかけて、あざとくインパクト強化したような浅さを感じてしまった。匙加減の問題でもあるが、これくらいのバランスが一番楽しめるという読者もたくさんいるとは思うので、無しではない。2019/11/02
kei302
39
犯行(復讐)を計画し実行する中内潤子の性格や行動基準をボードゲーム「バックギャモン」(知らないけど)に準えて書かれているところが興味深かった。ライターの永野の誤報記事によって壊された生活に同情したり、中内の計画性に感心したりと、きっかけとなった犯罪は惨く、復讐ものなのだが、すっきりした読後感。NetGalleyJP 2019/10/16
なっち
26
アッシュスミス氏のデビュー作。バックギャモンは全く知らないけど、ストーリーは楽しめた。2019/10/17
きたさん
19
不思議な緊張感を伴う作品。犯人と取材者のそれぞれの視点から進めていくという物語が読みづらく、けれどそれが作品世界の不安定さを現しているように感じられたのかもしれない。展開も結論も決して目新しいものではなかったけれど、そういう意味でそこそこ楽しめました。ところでバックギャモンのルールを知らない人は、間に挟まれる棋譜をどのように受け取るのでしょう。中途半端に知っている私は、全ての流れを見たかったなと思ったのですが。2019/11/04
ココロココ
19
本屋で見かけて、とても気になって購入。ラストにはショックを受けた。バックギャモンを知らないので、知っていたらもっと楽しめただろうにと残念に感じた。帯に書いてあるほどめちゃくちゃ面白いかというと、そこまで面白いとは感じなかった。私がすれているだけ?2019/10/22