現代の世相<br> 祭りとイベント

現代の世相
祭りとイベント

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  • サイズ B6判/ページ数 285p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093865050
  • NDC分類 382.1
  • Cコード C0321

出版社内容情報

家・家族儀礼、祭り、盛り場、コンビニ、カラオケ、海外旅行、ふるさと、イベント等をキーワードにして、現代が真に心の豊かな時代なのかを問い、非日常と日常が曖昧な境界線上にさまよう現代人の意識の変化を考える。

「豊かな時代」といわれる現代は、高度経済成長以前の「貧しい時代」に比較したとき、「毎日がハレ(非日常)だ」ということができる。しかし、この「豊かな時代」にも日常生活はあり、その折り目折り目を作り出している「ハレ化状況のなかでのさらなるハレの日」がある。現代は、そうした「ハレハレの状況」のもとでハレの取捨選択が可能になっている。 かつての「祭り」は、「神のいるイベント」であった。いま、それを探し出そうとすれば、伝統的な祭りや新宗教、新々宗教の祭りを訪ねなければならない。しかし、民俗学でいう「ハレとケ(日常)」をキーワードにしてみると、「祭り」という枠ではみえてこなかった多様な世相がみえてくる。本書でとりあげる、盛り場、コンビニ、カラオケ、海外旅行、各種イベントなどの「ハレとケ」の場である。現代人は日常の世界から離脱して、取捨選択しながら別のリアリティの世界(ハレ)に遊び、日頃蓄積してきたケガレをそこで祓い浄め、ふたたびもとの日常生活(ケ)に復帰するのである。 本巻は、このようなハレハレ状況の現代における非日常と日常の実態をとらえ、現代が本当に「豊かな時代」なのかを問い直し、非日常と日常が曖昧な境界線上にさまよう

内容説明

神なき時代の祝祭空間、日本人の心はどう変わっていくか!?変貌する家族儀礼、商品化されるふるさと、日常の祝祭化の浸透…。非日常と日常の曖昧な境界線上にさまよう現代と現代人の意識を考える。

目次

総論 神なき時代の祝祭空間
非聖化する家族と儀礼文化の衰退
伝統的祭りの変貌と新たな祭りの創造
盛り場と猥雑さのゆくえ
コンビニの民俗
カラオケと現代人
現代海外旅行事情
町づくり・村おこしとふるさと物語
地域イベント発・偽祭のパフォーマンス
「ふるさと創生」の決算書

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tatsuya Hirose

1
【「ふるさと」という記号】 今日のふるさとは、ノスタルジックな雰囲気を醸し出すようにメディアが創りあげたもの。出身地と関わりなく、自由にふるさとを選択できるようになった。という考えは昨年からのリモートワーク、ワーケーションの浸透に影響与え、今はさらに変化形が生まれている。 「私にはふるさとがないといって、理想のふるさとを山形の田舎に見出そうとしたタエ子(おもいでぽろぽろ)」「私のふるさとはここだと強い現状肯定のもとに、東京を『ふるさと』に見立てた雫(耳をすませば)」。宮崎映画を使っての例えが興味深い。2021/07/22

山田

0
本業の学者とそれ以外の力量差がよくわかる2014/01/14

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