県営カジノを立て直せ!

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  • サイズ B6判/ページ数 477p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093863971
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

サスペンス満載の近未来経済小説!

202X年、日本初の公営カジノERA誕生。しかし、カジノ中毒者の自殺をきっかけに、オープンして3か月後には赤字に転落していた。そこにアメリカの銀行マン遠藤龍介が呼び出され、経営立て直しと出資先でカジノのオペレーションを委託しているアメリカ企業セブンヒルズカジノとの交渉窓口を任される。セブンヒルズは、4か月で黒字化できなければ株主としてアクションを起こすと言ってきた。
県営カジノに携わる、内山副知事の子息内山達哉は龍介とは大学の同窓だったが、かつて内山の妻亜津子をめぐって争った仲だった。亜津子も、カジノ再生のために働く銀行からの数少ない出向者の一人だった。
地元の人にカジノの敷居を低くするための方策を考えるとともに、一回の滞在で数千万円を賭ける世界中のハイローラー(ヘビープレーヤー)をどう開拓するのか。
遠藤に届く脅迫状や遠藤を尾行する謎の「目」を気にしながら、さまざまな試みが功を奏し、徐々に黒字化に近づいてきたERAだったが、一方で大がかりな犯罪が進行していた……。
スケールの大きな展開、ラストでのどんでん返し。ラスベガス在住の著者によるサスペンス感あふれる近未来経済小説!



【編集担当からのおすすめ情報】
ラスベガスに18年在住している著者だからこそ描ける、リアルなカジノの実態や問題点。恋愛小説やギャンブル小説の読み方もできる、良質なエンターテインメント作品になっています。日経小説大賞受賞作家が書き下ろした渾身のヒューマンドラマです。

内容説明

オープンして3か月後に赤字に転落した日本初の公営カジノERA。経営の立て直しと、出資元でありカジノのオペレーションを委託しているアメリカ企業セブンヒルズカジノとの交渉窓口として、ロサンゼルス勤務の銀行マン遠藤龍介がアメリカから呼び戻される。外資は4か月で黒字化できなければ株主としてアクションを起こすと言ってきた。地元住民にカジノの敷居を低くするための方策を考えるとともに、1回の滞在で数千万円を賭けるハイローラーをどう開拓するのか。カネの足りなくなったカジノに本当の融資ができるのか。合併銀行の不和に挟まれ、脅迫状や尾行の「目」に追われながらも、血のにじむ努力でカジノは黒字化に近づいてきた。しかし、一方では史上空前のカジノ犯罪が進行していた…。

著者等紹介

長野慶太[ナガノケイタ]
1965年、東京都出身。慶應義塾大学卒、米国経営学博士(ウォーデン大学院)。三井銀行勤務を経て、ラスベガスで対米進出コンサルティングを起業。2011年、「女子行員・滝野」で三田文学新人賞、12年に第4回日経小説大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ren5000

30
聞きなれない言葉が多いせいか読みのに時間がかかった。実際に日本にもカジノ構想があるみたいに聞くけど、この小説を読んで今の日本の縦割り社会では実現するにはかなり高いハードルがあると感じた。経済小説とエンタメの融合した面白い読み物でした。2016/01/06

R

26
銀行の投資判断、県庁政治、外資との軋轢などなどモリモリのどろどろ劇を見せる、架空の日本でカジノを運営するという狂騒を描いたエンターテイメント小説でした。凄い面白かった。いかにもありそうなお役所仕事との軋轢や、高圧的な外資の姿、銀行内の派閥争いなどよく聞くお題が詰まって、腹が立って仕方ないけども、カジノを運営するというひとつのプロジェクトに向かう姿がかっこいい。それでいて、ロマンスと友情と裏切り、栄光と挫折めいたものまで楽しめて、大満足でした。2016/06/06

Yunemo

20
表題から、ここまでのめり込める作品とは、読了して初めて解る新鮮さ。スピーディーな展開、カジノの経済合理性・確率論、米国経営と日本的経営での整合性の難しさ、政治と経営の範疇での折り合い等々、惹きこまれました。理由不在の理由、って経済合理性では説明できない、いろいろな局面で現実的に出てますよね。男って最後まで引き摺り続けるもの。16年の歳月が経過しても、この青さ、身につまされます。男も女も腹を括った時の潔さ、時の隔たりが、気持ちを変える、逆に改めて感じる心地よさ。この雰囲気に酔わされます。男の生き様どう評価?2015/04/05

ヨミー

20
タイトルに惹かれ読みました。初の作家さんで、長めですが序盤からガンガン引き込まれていきました。カジノ事情はあまり知らないことだらけでしたので、勉強になりました。カジノを始めるにはクリアしなければいけないハードルが沢山あるということを知りました。銀行から出向の龍介と長岡のコンビも半沢直樹のロスジェネの逆襲のイメージに重なって良かった。政治絡みの中でもがきながらも終盤の反転攻勢も爽快でいい感じの終わりでよかったと思う。この作家の他の作品も読んでみたい。2015/02/04

もえたく

17
M県に初めて建設された県営カジノ。ギャンブル依存者の自殺とともに赤字に転落。再生を委ねられた主人公。出資元の外資との交渉、行政の壁。著者が永年ラスベガス在住だけあって、リアルなカジノの舞台裏、イカサマの手口、ハイローラーへの対応も盛り込まれて読み応えありました。東京五輪を視野にカジノ法案が再提出されるそうなので、このテーマの近未来経済小説を他にも読んでみたくなりました。2015/04/26

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