出版社内容情報
欧州を舞台に綴られる旅の叙情あふれる物語
読んでいるうちに、ふらっと旅をしたくなってくる、あるいは、まるで、ヨーロッパの街を、主人公と一緒にゆったりと旅をしているような気分になってくる、そんな珠玉の紀行小説です。母、有吉佐和子譲りのストーリーテラーとしての才能を存分に発揮し、女性読者に支持されている有吉玉青氏ですが、この作品は、美術、映画、食文化にも造詣が深い著者ならではの細部にわたる描写が冴えわたっています。学生時代に友人たちと旅したパリを10年後にひとりで訪れ、両親の友人であるフランス人と再会して、父とフランス人の秘められた愛を知る「秋の休暇」、ベネツィアで「旅情」「カサノバ」など映画ゆかりの地を42歳の女性が旅する「ピアッツァにようこそ」、クリスマスに、ウイーン、プラハのツアーを引率する添乗員男性が、ひとりでツアーに参加している女性を気にかけながら旅を続けていく「添乗員のクリスマス」、ほかにも、ドイツ、スイス、オランダ、ハワイを舞台に旅の人間模様が繰り広げられう計7編。「ああ、旅っていい!」小説の世界で旅の快楽に浸ることができる傑作。
【編集担当からのおすすめ情報】
人が殺されたり、大きな事件は起こりません。でも、旅にでると、人と出会ったり、情緒あふれる風景を眺めていたりするうちに、出会った人の人生を想像したり、自分の人生を振り返ったり、甘い恋を思い出したり、人それぞれに、日本にいるときに感じたことのない心情に、ふーっとはいりこんでいくことはないでしょうか?この七つの物語は、そんな世界にゆるやかに連れていってくれます。「うん、やっぱり旅が好き」、きっとそう思う、絶対おすすめの紀行小説です。
【著者紹介】
作家。1963年生まれ。早稲田大学哲学科、東京大学美学藝術学科卒業。ニューヨーク大学大学院演劇学科終了。母・佐和子との日々を綴った『身がわり』で坪田譲治文学賞受賞。著書に小説『ねむい幸福』『キャベツの新生活』『車掌さんの恋』『月とシャンパン』『風の牧場』『ぼくたちはきっとすごい大人になる』『渋谷の神様』『カムフラージュ』、エッセイに『ニューヨーク空間』『雛を包む』『世界は単純なものに違いない』『恋するフェルメール』『三度目のフェルメール』など。
内容説明
情趣溢れる街並み、思わず息をひそめて見た美術館の絵画、ふとした出会い、大切なひととの思い出、自分を見つめ直した夜…。旅の情緒と、旅先の人間模様が、心温まる描写とともに美しく繰り広げられる七編の物語。
著者等紹介
有吉玉青[アリヨシタマオ]
作家。1963年東京都生まれ。母・佐和子との日々を描いた『身がわり』で坪田譲治文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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