出版社内容情報
能面、能装束、能舞台から、構エ、運ビ、序之舞、中之舞、平ノリ・大ノリ、強吟・弱吟など舞や謡に関する用語、また野外能、女流能、新作能など昨今の能の動向まで100の項目について能楽師が平易に解説する。
今日、能・狂言はかつてないほどの盛況を呈していて、若いファンの増加も目立っている。教育の現場でも、これまで国語科で古典文学の面から教えられていたが、2002年からは古典音楽としても取り込まれ、関心の深さが知られる。しかし古文調のせりふがなじめないだけでなく、舞や謡は稽古で習得する技で、素人には分かりづらいため、能は難解なものと受け取られる。本書は、能は古典芸能ではあるが、始められた600年前は現代劇であって一般庶民も享受していたというスタンスで、くつろいで論じている。第一線で活躍している能楽師が「能とはどんな芸術か」「鑑賞に役立つ見方」を視野に入れて、能面、能装束から能の現状までキーワードを軸に据え初心者にも分かるように説いている。
内容説明
能はむずかしくない!第一線能楽師が明解に伝授。演者の眼で見た斬新な能入門書。野田秀樹の特別寄稿付き。森田拾史郎の写真含む。
目次
1 能を見る
2 能を聞く
3 能を楽しむ
4 能が生まれる
5 能が育つ
6 能に学ぶ
7 能を支える
8 能を演じる
9 能は進化する
10 能、緊張する瞬間
著者等紹介
津村礼次郎[ツムラレイジロウ]
1942年、福岡県北九州市生まれ。一橋大学経済学部・社会学部卒業。観世流能楽師。二松学舎大学講師。社団法人日本能楽会、同能楽協会会員。重要無形文化財(能楽総合)保持者。緑泉会会主。年5回の定例公演「緑泉会例会」のほか、毎年8月に小金井薪能を開催。数多くの国内公演に出演のかたわら海外でも活躍、フランス(1987年)、バーレーン(1993年)、シンガポール(1995、97年)、イギリス(1998、2000年)などで公演やワークショップを行う。新作能も多数制作・上演し、代表作に、「かぐや姫」(1988年初演以後多数)、「文がら小町」(1988年初演)、「オセロー」(1992年初演以後多数)、「トマス・ベケット」(1997、98年)、「クレオパトラ」(2000年初演)などがある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みみこ
qbmnk