黒幕―巨大企業とマスコミがすがった「裏社会の案内人」

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  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093798655
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

情報フィクサー“兜町の石原”とは何者か

借金の取り立てで住吉会に囲まれ、検察の予定調和捜査に噛みつき、リクルート江副浩正に意見し、内調と警視庁になぜか頼られ、中川秀直愛人醜聞では右翼と共闘し、『噂の眞相』に助け船を出し、銀座のクラブに巨費を落とす。
――こんな男がつい最近まで実在した!
情報誌『現代産業情報』発行人・石原俊介は、メディアには絶対に出てこなかった「陰の情報フィクサー」。2013年4月に急逝した石原の封印された半生を、気鋭のジャーナリストが初めて明らかにする!
日本の裏面史をあぶり出す傑作ノンフィクション、ここに誕生!


【編集担当からのおすすめ情報】
メディアの人間は皆が知っていたのに、新聞もテレビもその名を報じなかった「陰の情報フィクサー」が実在していました。切った張ったで成り上がっていく、映画のような「コワ面白い世界」をお楽しみください。

内容説明

借金の取り立てで住吉会に囲まれ、検察の予定調和捜査に噛みつき、リクルート江副浩正に意見し、内調と警視庁になぜか頼られ、中川秀直愛人醜聞では右翼と共闘し、『噂の眞相』に助け船を出し、銀座のクラブに巨費を落とす。―こんな男が実在した!腕と度胸で成り上がっていった実在の情報フィクサー・石原俊介の封印された半生に迫る傑作ノンフィクション!

目次

第1章 「黒幕」の誕生(メディア、企業広報、捜査関係者と暴力団幹部が一堂に会した;「オール5」の中学卒業後、「金の卵」として上野駅に降り立つ ほか)
第2章 マスコミを動かす、捜査権力を動かす(平和相銀事件で「兜町の石原」の名は轟くようになる;右翼、暴力団情報で「裏社会の案内人」への期待に応える ほか)
第3章 巨大企業の「守護神」として(金融界を震撼させた総会屋利益供与事件をどこよりも早く報じた;総会屋・小池の動静が石原に伝わる情報ルートが確立していた ほか)
第4章 「内調」「政治家」から「右翼」「暴力団」まで(内調経験がある元警察大学校長が「石原の死」を悼む;警視庁組織犯罪対策部の名物刑事が感心した「石原の視点」 ほか)

著者等紹介

伊藤博敏[イトウヒロトシ]
1955年福岡県生まれ。東洋大学文学部哲学科卒業、編集プロダクションを経て、ジャーナリストに。特に経済事件の取材に定評があり、数多くの週刊誌、月刊誌などに寄稿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こうじ

26
⭐️⭐️2/5難しい本だった。政治とか経済を知らないと苦しい。その中で人の人脈からの情報収集は半端ない方だと感じた。今はネットの世界で情報が飛び散っている本当なのか嘘なのかわからない情報が!それを見極めて整理が必要な時代なのかなぁ。株価も上がってきてる、もしかしたら裏で誰かが操作してかもしれないね^_^;2015/04/25

Yunemo

22
こんな人間が実在していたのですね。いわゆる新聞沙汰になった金融犯罪等々の陰にこんな世界が間違いなく存在していたことに、改めて驚き。政治と官僚と財界のトライアングル、その癒着性、そして検察、その陰の部分で甘い汁を吸っていたいわゆる悪人たち。戦後から2010年頃まで、一人の人間が力を持てた時代、どうあがいても、整備されていく環境の前に衰退せざるを得ない個々人の力。日本の経済繁栄と同じく生きてきた一人の男の生き様、ちゃんと感じとらさせていただきました。それにしてもこれだけの大きな経済事件があったという事実。2015/02/07

hideo

16
よくも悪しく客観的な書き方であることと、時系列ではなく事件ごとに話を負うため石原氏という人物像が今ひとつはっきりしない。我々地方では、この本の登場人物、伊藤某は、イトマン事件の前から有名だった。それ以外にも難しい問題が起きると、どこからか、「解決してやる」という人物がわきでてくるのだが、解決できたためしがなかった。今となっては、「そういう時代もあったね。」という感じですね。2015/06/05

kawa

9
表と裏の社会の通訳者・情報フィクサーと称された石原俊介氏のノンフィクション。全く知らなかった。バブル期に起きた経済事件の事情や背景がよく解る。晩年、ネット社会の進展・暴排条例等により活躍のフィールドが狭まっていったところは物哀しいが、主人公のオープンソースな情報の仕訳管理、意味付け、読み解く能力は天才的だったのだろうし、今も色褪せない。本文からは、「黒幕」というほどの凄みは感じれないが、逆にそういう風だから凄かったのだろう。特捜のお客さんは能力と度胸のある100人程度のエリートなのですね(笑)。2015/04/03

とし

9
企業にコンプライアンスが徹底される以前の時代、高度成長期からバブル期にかけて、この世の中を実際に動かしていたのは、政・官・財だけじゃない。暴力団、右翼、左翼、総会屋といった裏の世界の住人たちも、良くも悪くもそれぞれの場所で役割を演じていた。世の中の「表」だけでなく、「裏」の世界にまで膨大な人脈を築き、特殊な「情報屋」として独特の地位を築いた「兜町の石原」。本書はその人生を追ったドキュメント。銀座には、こんなすごい男がつい先年まで生きてたのだねぇ。非常に面白かった。2015/01/28

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