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出版社内容情報
64年の生涯を網羅した最初で最後の著作集
かつて新宿に”生きるように旅をし、旅するように生きた”男がいた--。
武蔵野美術大学中退後、フリーライター集団「プレス75」を主宰。『シャコタン・ブギ』で暴走族女性リーダーの生き様を描き、それ以降小説・ルポ・紀行などを多数刊行。数々の映画やテレビ・ドキュメンタリーの製作にも携わった。さらに革命家チェ・ゲバラの足跡を辿り詳細なルポにまとめたほか、インタビュアーとして、小野田寛郎、植木等、水木しげる、堀文子といった偉大な先人たちの話に真摯に耳を傾け、出色の評伝を残している。
単に仕事の分野だけでなく、実際に多くの国境を越え続けた。北南米大陸縦断、シルクロード1万キロ走破、フィリピン・スモーキーマウンテン取材、メキシコのデザートレース「バハ1000」への挑戦、チェ・ゲバラの足跡を辿る中南米取材、そして12年の歳月をかけた「五大陸走破の旅」……。64年にわたる生涯で、海外渡航歴は63か国・地域に80回。バイクを主な移動手段として、総走行距離は30万キロにおよぶ。
本書は、縦横無尽に「越境」し続けた作家の軌跡を、本人の著作と知人・同僚・作家仲間らによる寄稿とで辿った追悼著作集である。
【編集担当からのおすすめ情報】
本書の著者であり主人公でもある戸井十月さんは、がん闘病を終えた2013年7月28日、また新たな旅へと出発されました。その直前まで、単行本や雑誌連載、テレビ・ドキュメンタリーの企画を多く抱え、自分のノートに書きためていました。病すら乗り越え、新しい風景を求めて走り続けようとしていたのです。その姿勢は、一所にとどまり、迷い、縮こまっている者たちに、「越境せよ」と鼓舞しているように思えます。
活動領域がこれほど広範かつ多岐にわたり、しかも同じ場所に立ち止まることのなかった作家というのも珍しいのではないでしょうか。本書は、800ページを超える大著となりましたが、それでも紙幅の都合上、泣く泣く割愛した原稿がたくさんありました。
他に類を見ない著作集成を、ぜひ一度読んでみていただけたらと思います。
『戸井十月 全仕事』編集委員会[トイジュウガツゼンシゴトヘンシュウ]
内容説明
越境せよ―。かつて新宿に、“生きるように旅をし、旅するように生きた”男がいた。64年の生涯を網羅した、最初で最後の著作集成。
目次
序章 戸井十月はどこから来て、どこへ行ったのか
第1章 「誕生」から「反抗」まで―学生運動、武蔵美中退、『旗とポスター』の頃
第2章 鬱屈の“フラストレーター”―熱すぎる「プレス75」時代
第3章 ルポ・小説・映画…反逆の詩―『シャコタン・ブギ』『爆裂都市』そして『風の国』
第4章 旅に病んで、夢は荒野を…―北米横縦断からバハ参戦、そしてアジアへ
第5章 憧憬のラテン・アメリカ―ゲバラ、カストロの大いなる影を追って
第6章 先人の言葉を残す仕事―小野田寛郎、植木等から金子兜太まで
第7章 「五大陸走破」に挑む―バイクで地を這う旅で見えてきた「世界」
第8章 “人生最後の旅”へ―「今までで一番すごい冒険をしてしまった」
終章 レクイエム―各界から寄せられた追悼文&ブログ
感想・レビュー
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