夏目さんちの黒いネコ―やむを得ず早起き〈2〉

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093798501
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

ネコ化する作家が贈る「現在形」物語コラム

未来に「期待」しない。それでいて昔を「回想」もできない。年をとると頭の中の文法から未来形が欠落、過去形はあいまい――それじゃ猫と同じじゃないか! 本書は、「半分ネコになりつつある」と自らを語る作家・関川夏央氏が、ネコ化に抗う人に贈る「現在形」物語コラムである。

〈辛気臭い座業の作家たちが、夕方になると銀座のバーにつどったのは、酒場が同僚たちがいて、ホステスというきれいなOLがいる会社のように思われたからである。彼らは「通勤」したかったのである〉

〈毛沢東がもとめたのは政治ではなかった。革命と戦争だった。あるいは波乱の継続、卑小にいえば「政局」にすぎなかった。その意味で小沢一郎は毛沢東のミニチュアだと思う〉

〈かつて男たちは、風格ある老人になりたがった。今は、ひたすら若く見せるために狂奔している〉

〈私など商売柄、どこに住もうが構わないわけだが、イヌのようにベロを出して息をしていても、やっぱり東京にいる。私たちの仕事は浮き世とともにある。安コーヒー屋の喧騒は考えをまとめるのによい。結局東京が好きなのだ〉

――週刊ポストの大好評連載「やむを得ず早起き」、待望の書籍化第二弾。

内容説明

未来に「期待」しない。それでいて昔を「回想」することもできない。―それじゃネコとおなじじゃないか。ネコ化する人が、ネコ化にあらがう人に贈る「現在形」物語。続・片頬で笑うコラム45。

目次

1(文壇バーが盛況だった頃;貧相・悪相・奇相;将棋好き小説家の棋譜 ほか)
2(本の山が崩れて遭難;蔵書の行く末、人の運命;新宿で彼女がくれたブルース ほか)
3(やる気あるネコは修行に出る;オリエント急行のコーヒー・カップ;二十三年前に女子高生だった彼女ら ほか)

著者等紹介

関川夏央[セキカワナツオ]
1949年(昭和24)、新潟県生まれ。上智大学外国語学部中退。主な著書に、『海峡を越えたホームラン』(講談社ノンフィクション賞)、『「坊っちゃん」の時代』(共著/手塚治佃文化賞)、『昭和が明るかった頃』(講談社エッセイ賞)など。2001年、司馬遼太郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

宇宙猫

22
挫折。ネコ関連と勘違い。普通のエッセイ集だったので、ネコのとこだけ読んだ。2017/08/17

はすみ

1
著者の作品は何れもユーモアが通底しており、そこに惹かれて長いお付き合いとなっている。2023/02/23

ねずみ

1
この人の嫌韓論反中国は、ありがちなネトウヨのそれに似てるけど違う。 体験と実感に裏打ちされた、吐息のような政治論。 まあだからといって、僕自身としては賛同する気にはならないんだけど。。。 自転車旅行(家出?)をしたのは知ってたけど、バイクに乗ってたとは知らなかった。 爆音のバイクにすりよるネコは、僕の感受性の奥に突き刺さるわ2023/02/21

羊男

1
「半分ネコになった人が書いた」本。気が抜けたサイダーのような本で、炭酸飲料のような勢いがなく、安心して読める本。とはいえ、最後に出てくる韓国の新聞の話は過激だろう。昭和を思い出しながら生きていく私にとっては水割りのように薄くて気持ちの良い本。2016/06/26

月曜は嫌い

1
氏がコリアものを書かれていたころから、折に触れて読ませていただいた。もうずいぶん長いつきあいになる。今回も、先に進むのが惜しいと思いながらページをめくった。独特の雰囲気に魅了され、ため息とともに本を閉じた。ただ、政治に触れた部分はちょっと生臭い感じが残る。でもまあ、嫌いじゃありません。2014/10/30

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