煙る鯨影

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  • サイズ B6判/ページ数 261p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784093797818
  • NDC分類 664.9
  • Cコード C0095

内容説明

この国にはいまも和歌山県の太地港、外房の和田港など全国四カ所を基地とする現役の商業捕鯨船が、たった五艘だけ存在する。総重量五十トン以下の小型捕鯨船が捕るのは、国際捕鯨委員会(IWC)による「商業捕鯨一時停止」対象外のゴンドウ鯨、ツチ鯨という耳慣れぬ小型種だ。本書は著者が太地の小型捕鯨船「第七勝丸」に乗船、鯨捕りの男達の姿を追い続けた真実の記録である。第14回小学館ノンフィクション大賞受賞作。

目次

捕鯨が来た道
熊野灘へ
見えぬ「烏帽子」
ゴンドウ鯨
昼下がりの岩門
列車のなかで
ツチ鯨
追尾
和田の解剖場
オホーツクの海
沈黙の根室海峡
大漁満足

著者等紹介

駒村吉重[コマムラキチエ]
1968年長野県生まれ。地方新聞記者、建設現場作業員などいくつかの職を経て、1997年から1年半、モンゴルに滞在。帰国後から執筆活動。2003年『ダッカへ帰る日』(集英社)で第1回開高健ノンフィクション賞優秀賞を受賞。『煙る鯨影』で第14回「小学館ノンフィクション大賞」受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こぺたろう

10
太地の所属漁船「勝丸」に乗船し、ゴンドウやツチクジラを追いかける様子を描いたドキュメンタリー。船内での生活や操業の様子がよくわかりました。また、話の流れの中で、捕鯨問題の歴史を平易に解説してくれています。資料としても中々貴重。手元に置いておきたいと思います。2021/04/28

Koji

2
ノンフィクション。捕鯨の賛否を問うものではなく、懸命に生きている人がいるということが伝わる話。船長との確執がリアルな心情を伝えていて良かった。2014/12/08

piccoro116

2
南氷洋の調査捕鯨が中止となったことで読み直した本。この捕鯨船の乗組員にも少なからず影響が出るのだろうか。作中で作者と船長との確執が生じてからの著者の謝罪にも似た文章が読んでいてつらい。2014/04/04

鼻毛カッター

2
細々とながら沿岸捕鯨しているのとは知らなかったので新鮮だった。遠洋・調査・沿岸捕鯨を巡る過去と現在の状況もコンパクトに説明されていてわかりやすかった。密着取材した捕鯨船の乗組員たちとのぎこちなく、結局肝胆相照らすことはなかった結末がせつない。2011/01/08

OMO

1
面白さ:○   興味:◎   読みやすさ:○   新鮮さ:○   文学的云々:×2021/09/12

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