出版社内容情報
男と女が彷徨う愛の迷宮。縺れた糸を解きほぐすように、あくまでクールにそしてスタイリッシュに描かれた官能短編小説群。写真家・横木安良夫氏とのヴィジュアル・コラボレーションで紡ぐ8つの情事(ラブ)ストーリー。
収録作品は『裸の王座』、『廊下の隅の永遠』、『鳥葬の喪服』、『愛より青く』、『窓から入ってきた女』、『後宮の花嫁』、『獅子の夜営』、『セックスと屍衣と羊』の8編。 テーマはいずれも男と女が繰り広げる性の営みだが、著者の抑制の効いた文章は、愛という仮面をまとった性の現実を鋭利に切り取っていく。たとえば、『後宮の花嫁』では、ニューヨークの秘密クラブに足を踏み入れた主人公が、出会ったコールガールに愛の交歓を感じ、自分のホテルの部屋に呼び出し食事をともにするという話。かなわぬぬものと知りながら愛の試みに奔走する主人公を描く。 『愛より青く』では、自分の妻がいる部屋の灯りをながめながら、愛人のマンションで愛人と食卓を囲む主人公の物語。また、年上の恋人を男のいる部屋に帰さぬためマンションの廊下で“永遠の情事”を試みる少年の姿を描いた『廊下の隅の永遠』。いずれも愛と乖離せざるをえない性の現実を描いている。
内容説明
都会の夜の8つの迷宮。愛という名のもとに演じられる男と女の情事(ラブ)ストーリー。
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