出版社内容情報
"おコトバですが…… 次々と生まれる若者言葉、テレビから流される流行語の洪水。めまぐるしく変貌を遂げる言葉の諸相に迫る。これは現代語にこだわる ""世紀末コトバの大辞泉"" である。"
いまコトバが危ない??氾濫することばがいったん世の中に流布された途端に言霊を宿しひとり歩きを始める。濶歩する言葉が持つアブナイ側面を指摘し警鐘をうちならすことが本書の狙いである。内容のいくつかを紹介しよう。テーマは「まず『危』より始めよ」??文部省の学年別漢字配当では小学校6年になるまで「危」という字を教えない。加えて禁止の「禁」を習うのが5年生。低学年の子どもほど「危」険、立入「禁」止の場所に立ち入るのだ。そこで事故に合う。すなわち「教育が実際的な教育になっていない」と、著者は指摘する。以下、流行語ともなった「ヘア」をあげておカミの無定見を揶揄し、当節のギャルズ会話のひとつ「私○○の人だから」用例「私って納豆がダメな人だから……」に“貧弱にしてつまらぬ個性の主張”を見抜く。まだある、「日本語」乱造??庶民が日常使う言葉に外来語を無差別に導入する行政やNHKの姿勢に異をとなえる。こんな言葉がわかりますか?「ペデストリアンデッキ」「カラライゼーション」「ロングターム・サバイバー」等々。カタカナ語を氾濫させるコトバの“無臭化”を著者は衝く。このように現代語を俎上にあげながら、生きたコトバとは何かを問い直すことが本書のテー
目次
1 横縞の虎の章
2 神さま鯨の章
3 さらばネッシーの章
4 こだわり泥虫の章
5 前兆ナマズの章
6 カラッポばぶりんの章